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ピトリ・パクシャ2023:祖霊への奉納と善行の分かち合い

インドでは、2023年9月30日から10月14日までの約2週間、先祖の霊を深く敬う「ピトリ・パクシャ」と呼ばれる期間を迎えます。
バードラパダ月(8月~9月)の満月からアーシュヴィナ月(9月~10月)の新月までの約2週間にあたるピトリ・パクシャは、祖霊が地上にもっとも近づく時とされ、熱心な先祖供養が行われます。

カルナ王の伝説
ピトリ・パクシャの重要性は、マハーバーラタに登場する英雄のカルナ王の物語に見ることができます。
カルナ王は生涯を通して人々に富を分け与えましたが、食事や水を人々に与えることはありませんでした。
これにより、カルナ王は天界に昇った時、食事や水を得ることができず苦しんだと伝えらます。
すると神々は、カルナ王に地上へと戻り人々に食事や水を分け与える機会を授けます。
カルナ王がその善行を果たすと天界で幸せに暮らすことができたと伝えられ、このカルナ王が地上に戻った期間がピトリ・パクシャの期間だといわれています。

善行と祝福
カルナ王が地上に戻ったとされるこのピトリ・パクシャの期間、人々は祖先だけでなく、困窮した人々にも食事や水を奉仕します。
インドでは、先祖の行為や信念が私たちに大きな影響を与えていると信じられています。
そのため、祖霊の供養や困窮している人々に食事や水を奉仕することで、私たちは祖霊を満足させ、祝福を受けることができると伝えられています。
これらの善行は、私たちの精神を浄化し、より良い未来へと導く手助けとなります。
このピトリ・パクシャの期間中は、先祖の尊厳を讃え、遺された価値観を大切にし、すべての生き物に対して愛と敬意を示す重要な時となります。

心がけと行動
ピトリ・パクシャは、私たちが祖先を敬う特別な期間です。
この神聖な期間には以下のような行動が推奨されます。

1、生きとし生けるものへの配慮:祖先が何らかの形でその存在を知らせに来ると考えられることから、周囲にやってくる動物、鳥、虫を傷つけないように心がけましょう。
2、食事や水の提供:家の外に水や食べ物を置き、動物、鳥、虫がいつでも食せるようにしましょう。
3、奉仕と寄付:助けを必要とする人々に手を差し伸べ、貧しい人々に寄付を行いましょう。
4、質素な生活:素朴で健康的な生活を心掛け、飲酒や喫煙、贅沢品の購入も控えましょう。
5、祝賀行事の回避:祝賀行事は控え、喜ばしいニュースがあっても、祝福はピトリ・パクシャを終えてから行いましょう。
6、カラスへの供養:死の神ヤマの使いとされ、時には祖先の霊とも考えられるカラスに水や餌を供えましょう。
7、言動に注意:他者を傷つけないような言葉や行動を心掛け、争いを避けるとともに、真実のみを語りましょう。

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