シヴァ神の舞踏を称える壮大な祝典
2023年は12月27日、南インドが神聖な光に包まれるティルヴァーティライ（アルドラ・ダルシャナ）が祝福されます。
ティルヴァーティライは、「ナタラージャ」としてのシヴァ神の舞踏を称える壮大な祝典です。
ナタラージャは宇宙の創造と破壊を象徴し、その動きは永遠の変化を表現しています。
シヴァ神の聖地、チダンバラムではこの祝典が10日間にわたって続き、祭りの中心地となります。
ナタラージャの舞踏を祝う神聖な時
ティルヴァーティライは、タミル暦のマールガリ月（12月〜1月）の満月の日、そして、ティルヴァーティライ・ナクシャトラ（アールドラー・ナクシャトラ）の星の配置のもとで祝われます。
タミル語で「ティルヴァーティライ」とは、「神聖な大きな波」という意味があり、宇宙創造の瞬間を象徴しています。
この日は、"アルドラ・ダルシャナ"とも称され、神聖な宇宙の波動を感じる特別な時間とされています。
伝説の中のシヴァ神
シヴァ神に生まれはありませんが、ナタラージャとしてのシヴァ神の姿は、聖者パタンジャリとヴィヤーグラパダの前で、このティルヴァーティライに現れたと信じられています。
パタンジャリは大蛇アーディ・シェーシャの化身で、ヴィヤーグラパダは虎の足を持つ聖者です。
ヴィシュヌ神とアーディ・シェーシャの会話
ヴィシュヌ神がアーディ・シェーシャの上で休んでいた時、アーディ・シェーシャはヴィシュヌ神の深い思索に気づき、何を考えているのか尋ねました。
ヴィシュヌ神はシヴァ神の舞踏に思いを馳せていました。
これにより、アーディ・シェーシャはシヴァ神の舞踏を目にしたいという強い願望を抱き、厳しいタパス（苦行）をチダンバラムで行うようになります。
ヴィヤーグラパダの献身
同じ頃、ヴィヤーグラパダという聖者もチダンバラムで苦行を行っていました。
ヴィヤーグラパダは、シヴァ神に捧げる純粋な花を摘むために虎の足を得たといわれる聖者です。
彼もまた、シヴァ神の舞踏を目撃することを切望し、厳しい修行に励んでいました。
神の舞踏の証
シヴァ神は、パタンジャリとヴィヤーグラパダの献身に応え、ティルヴァーティライ・ナクシャトラの日にチダンバラムでその舞踏を披露します。
この日から、ナタラージャとしてのシヴァ神が深く崇拝されるようになったと信じられます。
それは宇宙と人間の関係、創造と変容の神秘を祝う、息をのむような舞踏です。
この祝祭は、宇宙の永遠のリズムを感じ、生命の神秘を讃える機会を与えてくれる特別な日として現代にも受け継がれています。
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