聖なる川の降誕を祝う日
インドの文化では、自然の要素がしばしば神聖な存在として尊ばれます。
その中でも特別な地位を占めるのがナルマダー川です。
毎年マーガ月(1月~2月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の7日目に祝われるナルマダー・ジャヤンティーは、この聖なる川の降誕を祝う重要な日です。
2024年は2月16日にあたります。
シヴァ神の力により生まれたナルマダー川
伝説によると、ナルマダー川は悪神たちを倒す際に生じた神々の罪を清めるため、シヴァ神の力によって創造されたと伝えられます。
この川はインドの七大聖地のひとつにあたり、その聖なる水に触れることで与えられる精神的な浄化を求め、数多くの巡礼者がこの地を訪れます。
ナルマダー川は、その神聖さから「平安と喜びを授ける母なる川」として崇められています。
ナルマダー川とガンジス川の違い
ナルマダー川には、特別な力が宿っていると信じられています。
それは、ガンジス川で沐浴を行うことで魂が浄化されると伝えられるのに対し、ナルマダー川は一目見るだけで、そのような効果があると信じられています。
このナルマダー川で採集されたリンガム(シヴァ神を象徴する神聖な石)は特に重要で、子孫へと代々受け継がれる貴重な遺産とされています。
ナルマダー・シヴァリンガムの秘密
ナルマダー・シヴァリンガムは、隠微晶質石英で形成されており、一部の言い伝えでは数万年前に地球に落ちた隕石から生じたとも言われています。
このリンガムは、地上に存在する鉱石の中で最も高尚な波動を持つとされ、シヴァ神とその妃シャクティのエネルギー、すなわち男性性と女性性のエネルギーの融合を象徴しています。
このリンガムの基質は男性性(知識)を、模様は女性性(英知)を表すと言われ、身体の気の流れに影響を生み出し、心身の調和を促進するとされています。
ナルマダー・シヴァリンガムの恩寵
ヴェーダ文献では、ナルマダー・シヴァリンガムは双対性の調和を描いており、その広大な容認性のエネルギーが、物事をあるがままに受け入れる神の姿を表しているとされています。
そして、この神聖な石を敬う人々には、シヴァ神の大いなる恩寵が与えられると信じられています。
このように、ナルマダー川の降誕を祝うナルマダー・ジャヤンティーは、深い信仰と神秘の象徴として重要な位置を占めています。
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