追求するほど理解の地平が広がるように、霊的な探求は果てしなく続く旅のように捉えられることがあります。
私たちにとって、人生はまさにその旅路であり、与えられたこの道においては、計り知れない価値を秘めた宝を見つけ出すことができます。
この探求の核心を、近代の聖人として崇められる偉大なグル、ラーマクリシュナの教えが伝えています。
かつて、ある森の中で木材を売って生計を立てる、ひとりの木こりが暮らしていました。
ある日、木こりが森から切り出した木材を運んでいると、通りすがりの人物から「もっと奥に進みなさい」と声をかけられます。
次の日、木こりはその声に従い奥へと進むと、木が生い茂る深い森を見つけました。
木こりはより多くの木材を集めることができ、これまでにないほどの収入を手にします。
翌日、木こりがさらに奥へと進んでみると、そこには白檀の森がありました。
その日、木こりは大金を稼ぐことができました。
次の日、木こりはさらに奥へと進むことにします。
そこには、銅鉱山がありました。
木こりは留まることなく、毎日、奥へ奥へと進み続けます。
最終的に、木こりは銀、金、ダイヤモンドの鉱山を見つけ、限りのない富を手に入れたと伝えられます。
この教えは、私たち自身の内面を深く探求することの大切さを伝えています。
森の奥深くへと進みなさいという声は、それを促すグルの声の象徴です。
木こりが奥に進むにつれより価値のあるものを発見したように、内面のもっと深いところへと進むことで、私たちは自分自身の未知の資質や可能性を見つけることができます。
木材からダイヤモンドへ、その歩みは、日常から真理への進歩を象徴しています。
私たちは日々の快適な領域に留まり、周囲に溢れる成長の機会を見過ごしていることが少なくありません。
木こりの姿は、常に成長の機会に目を向け、周囲の導きに耳を傾けることの大切さを伝えています。
何より、それを受け入れる心を持つことが、自分自身の中に眠っている無限の可能性を見つける鍵となるということを教えてくれています。
真の自己実現に向かうその歩みの中では、木こりがそうであったように、限りのない豊かさを手にすることができるはずです。
(文章:ひるま)
コメント