願いや祈りは、私たちの内なる世界において誰しもが持つものです。そして、引き寄せの法則というものが広く伝えられるように、願いや祈りを持つこと、それを実際に思い描くこと、または言葉にすること、そうした行為が願いや祈りを実現させるために大切であるといわれます。それらはすべて行為であるがゆえに、必ず結果を生みだすからです。だからこそ、自分自身を目標へと近づける何よりも強い願いや祈りという力を、私たちは常に持ち続けなければなりません。
しかし、願いや祈りを持ち続けることは、決して簡単ではないことも事実です。私たちはさまざまに揺れ動く心の働きを持ち、そこから生まれる疑いや恐れといったネガティブな思考や感情が、私たちの祈りや願いを弱めていき、いつしか、願いや祈りを持つことすら忘れてしまうからです。新年を迎え抱いた願いや祈りを、私たちは今どれだけ持ち続けているでしょうか。
こうした願いや祈りのために、インドでは古くから、祈祷の儀式であるプージャーを実施したり、神像やヤントラを設置し礼拝を行ったり、ルドラークシャを身につけたりと、神聖なものに近づく行いが務められてきました。そうした神聖な存在は、私たちの心の働きを正しいものとし、願いや祈りを持ち続けるための大きな助けとなるものです。より神聖なものに触れることで、私たちの思考や感情はよりポジティブなものへと変化し、祈りや願いのがより強いものとなるからに他ありません。
現代では、心の働きと向かい合うヨーガや瞑想などが世界中の人々の間で実践され、多くの人々が日々の豊かさを感じていることが伝えられます。私たちは自分自身の内にとても大きな力を持ち、祈りや願いはそれらを形にするとてもシンプルな術であることを常に忘れてはなりません。
2016年が始まって1カ月。願いや祈りに近づくことができるよう、古代の叡智の助けを借りながら小さな行為の一つ一つを大切に過ごしていきたいと改めて感じています。新年に抱いた願いを見つめ直し、今改めて思い描いてみるのも良いかもしれません。その行いは、また一歩、目標へと私たちを近づけてくれることと思います。
(文章:ひるま)
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