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インド音楽

171、アーユルヴェーダ音楽療法入門33(Tri-Doshaと精神構造-2-)

ヴェーダの科学・叡智を学んでらっしゃる方、皆さんがご賛同下さると思いますが。学べば学ぶほど奥深いと共に、学べば学ぶほどワクワクするほど面白い(軽い失礼な表現ですが、他に思い当たりません)と思われることでしょう。逆に言うと、その「奥深い世界=何処まで進んでも先(奥)が開かれ誘われるばかり」の道に進まずに、妙な距離感を保ったまま、ざっと見て「分かった気になってしまう」のでは、誠につまらないことと言えます。

尤も、論理思考領域が休眠状態の人は、「聞けば聞くほど。読めば読むほど分からない」と思うかも知れません。
確かに世の中には、「何故、こんなに分かりにくく説くのだろう?」と思う文章も多々あります。それらはむしろ論理的でなく、単に理屈っぽい、過剰に理論的な表現にしているに過ぎないのですが。
かと思えば、「ひらがなだらけ」で「Blog調・会話調」にも拘わらず、説明不足で分かりにくいものも年々増えて来ている印象です。
逆に、そのような風潮に慣れた人の中には、私の文言を過小評価する人も少なくないのかも知れません。
「分かり易い表現=非学術的=Blogレベルの個人的な意見」のように。

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今日、アーユルヴェーダについて説いている文言の中で、必ず登場するのが「Tri-Dosha」の話ですが、これについて分かり易く書かれたものに、今だに出会えていないのが不思議でなりません。

ヴェーダの科学・叡智と、近現代に人間が科学で突き止めたものとの決定的な違いは、後者が「現象論・結果論」に執着し過ぎているのに対し、前者が極めて論理的であることです。

後者のその傾向と至上主義、価値観は、19世紀の英国哲学、それを受け継いだ米国哲学が、「合理主義・結果論・現実論」に走り、それが同時期の「資本主義経済・薄利多売・市場原理至上主義」と極めて相性が良かったことで、共に急速に亢進したことで不動の性質が構築されました。

しかし、ヴェーダの科学・叡智は、そのような必然性は全く無かったのです。

「近現代科学・西洋科学」では、「Tri-Dosha」に相当するものは、解剖学的に実際に発見された「神経、血管、臓器、ホルモン、その他の伝達物質」でのみ説明して来ました。が、今現在も尚、「新発見」が続いており、実のところ「全体の何割を確認したのか?」さえ分かっていないのです。

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幼稚な私事の体験談で恐縮ですが、
基本アナログ人間の私が、ようやくパソコンを使い始めた頃。エクセルで資料リストなどを作成していて、保護猫の世話に中座して戻って見ると。なんと、誰か猫がキイボードの上を歩いたらしく、セル番号が、数千?辺り迄行ってしまい、作成中の十数番からとてつもなく乖離してしまったのです。

その後も色々なことで、「コンピューターの世界は、正に宇宙的だ」と思うことが多々ありましたが、その時は、宇宙船の船外作業をしていて命綱が切れて宇宙を漂ってしまったイメージほどに「恐ろしい」感覚に襲われました。

PCの操作方法を良く分かっていなかったので。仕方なしに、何かのキイを一二時間押し続けて、やっと作業中のセルに帰って来たのです。

その後、PCやエクセルの機能や操作法を知れば、私の作業領域は、「エクセルの宇宙」の中のほんの1%にも満たないかも知れないけれど。もしまた猫がキイボードを踏んでしまったとしても。ある種の規則(復旧ボタンひとつで戻れる、などの)によって、「宇宙を漂う」ことはない。そう分かると、「作業領域以外の領域(世界)」も、「不可解・未知の恐怖の領域」ではなくなるのです。

同様に、その後、ヴェーダを学び、次いで論理を学べば。
「近現代西洋局所対処療法とその基本にある合理主義・現実論結果論至上主義」と「東洋医学・哲学・思想」の違いもまた、PCやエクセルの話と繋がったのです。

失礼ながら(実際、私も猫も西洋医学に助けられることはこれからも少なくないでしょうし)
申し上げるならば。
「全てを実証せねば存在を認めない」という「西洋科学」の手法は、
無知の私が「一二時間キイを押し続けた」の姿のように思えます。

一方、ヴェーダの叡智は、「何らかのスウィッチ」によって、
「森羅万象の世界・宇宙」を、或る意味自在に行き来していたのでしょう。

そのスウィッチこそが、ヴェーダが説いた「論理」なのです。

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何時もご紹介しています「樹木の図」を思い出して下さい。
論理は、「無限のような枝葉世界」の全てを行き来して実体験することではないのです。
しかし、「全てを俯瞰し、感じること」ではあるのです。

ところが、近現代西洋科学は、「全ての枝葉に行ってみないと証明出来ない」という感覚・価値観ですから、ヴェーダから数千年経っても尚、「ほんの一部しか分かっていない」となってしまうのです。

そもそも「実際に発見したもの」でさえも、時が経てば解釈も理論も変わったりする有様ですから。
「全ての部品」を検証し終わるまで、あと何百年費やすつもりでしょうか?

それに対し、ヴェーダの叡智や東亜古代医学では、、「全てを俯瞰し、感じること」で、「全体を把握」していたのです。

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「全てを俯瞰し、感じること」ということはどういうことか?
「樹木から距離を保って俯瞰する」ということでもありますが、それよりも基本的で簡単なことは、「太い枝に降りる~幹迄降りる」ということです。

つまり、「近現代西洋的感覚」は、「視点をあれこれ換えるばかりなので、俯瞰さえ出来ない」のに対し、
「ヴェーダ」では、「視座」を変えること、イメージすることで、「全体」を感じ取るのです。

例えば、ある程度の距離がある枝葉同士が議論を戦わせ、一向に合意は愚か、妥協にも至らない場面に遭遇したとします。

話を聞いてみれば、「どうも、枝葉の先に生る果実について語っているが、一方はブドウで他方はリンゴのようだ」とか、「枝葉の健康状態のことを言い争っているようだが、何故、そんなに違って感じるのだろう?」と分かったとします。

太枝に降りてみれば、
「ああ、ここでリンゴの枝にブドウが接木されているからだな」とか、「ああ、ここで太枝が大きな傷を受けているからだな」などの原因が分かるに違いありません。これが「視座を変える」という論理的思考法です。
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或る時、私より一般ウケする本を書いている人が、
「何故、若林さんは、どの文献にも書かれていないそのようなことが分かるのですか?」
と不思議がって訊いたことがあります。

それらの幾つかは、私の本の後に、世界の定説になったからであり、でなければ、その人の言葉は、「何故若林さんは、あんな好き勝手な妄想をあたかも事実のように書けるんですか?」だったことでしょう。

しかし、上記の「論理」を以ってすれば、実に簡単なことです。
「接木でもしない限り、リンゴの樹にはブドウは生らない」
もし生っていたとしたら、逆に「接木の事実」は、文献に書かれていなくても明白です。

このようなことが「俯瞰」であり、「論理」なのです。
これは、インド音楽を数十年学んでいれば、自ずと身に着くものです。
否、正しく言えば、「分からないでは先に進めない」為に、否応が無しに、分かろうとして来た結果でしょう。

例えば、東亜医学に於ける「針灸・指圧」の「ツボや経絡」、アーユルヴェーダやヨガの「ナーディー」や「チャクラ」の存在は、近現代西洋医学では「神経?」という程度で留まってしまっています。
しかし、数千年の経験から、「ツボ・経絡・ナーディー・チャクラ」の存在は、「事実」として認識されているのです。

無論、「完璧」ではないところもあるかも知れませんし、数千年の間に誤解・極解したり歪曲されたものもありかも知れませんが。

例えば、「害虫」が嫌いな人(誰もでしょうが)が、マンションの部屋を徹底的に駆虫した。
「にも拘わらず、また出た!」とします。

専門家を呼んで高いお金を払って「害虫が侵入する道を発見させる」必要はありますか?

おおよその推測(だから推論が重要なのです)で、経路となりそうなところに駆虫剤やトラップを置く程度で殆ど改善されるのでは?

この意味では、「局所対処療法の西洋現代医学」よりも、東洋医学の方が、
「遥かに現実的で合理的」という皮肉な話です。

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今回の三つの図は、「Tri-Dosha」のそれぞれで語られている「司る機能・生命体の働きの源」などをある法則に基づいて配置してあります。

問題は、今日のアーユルヴェーダに関わる専門家の人々が、いずれも「みっつのDoshaの何かが極端に亢進している=バランスが壊れている」という時に、その「Doshaを減らす」処方か、「打ち消す別のDoshaを与える」処方ばかりを推薦することです。(実際の処方は医療法の問題があって出来ないことが多いので、あくまでも参考的な推奨ですが)

この方法論自体、全て間違っているとは思いませんし言いません。しかし、「これだけ」ということは大きな問題です。

例えば三人分の料理を作り、最後に「塩・砂糖・酢」を加えるとします。
その段で、「塩を入れ過ぎた!」という時に、「その分砂糖を多くしなさい」という推奨だけでは、問題の解決にならないだろう。ということです。

そして、このような手法こそは「近現代西洋型局所対処療法」に過ぎないことも問題です。

逆に、論理的な東洋医療の考え方では、
「塩を入れ過ぎた!」場合、「三人分を五人分に変更する」ことで解決を見ます。

根本的に思考法とアプローチが異なるのです。

勿論「バランス崩壊」を、火急的に、「対処療法」で時間を稼ぐことは東洋医療でも常套であり推奨されます。しかし、そこで終わらないのが東洋医療です。

その時間の余裕のうちに、「根本的な問題」に取り組むのです。
それによって「体全体の力を高める=三人分を五人分にする」ということや、
「バランス制御力の低下の問題を解決する」という手法を「より重んじる」訳です。

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次回以降、今回の「Tri-Doshaとその役割図」のひとつひとつをご説明したいと思います。
そこでは、現行の専門家の説明に全く欠けている論理的な発想の転換があると思います。
どうぞよろしくお願い致します。

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何時も、最後までご高読を誠にありがとうございます。

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アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編1)

アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編2)

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(文章:若林 忠宏

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