平成から令和へ、いよいよ新しい時代が始まりました。
調和に満ちた美しい時代になるように、心から願う時を過ごしています。
新しい時代が始まった今、不吉な出来事をすべて破壊し、全世界に幸福をもたらす、ガネーシャ神の象徴を見つめてみたいと思います。
ガネーシャ神は、さまざまな神格が崇められるインドにおいて、あらゆる物事の始まりに礼拝される神格です。
その姿にはさまざまな象徴が秘められ、時を超えて私たちに大切な意味を伝え続けています。
その一つが、手にする縄かもしれません。
ガネーシャ神が手にする縄は「パーシャ」と呼ばれ、「結び目」や「輪」という意味があります。
ガネーシャ神は、私たちが道を踏み外したり、物質世界に溺れたりすることがないよう、その縄で私たちを引っ張るのだと信じられます。
そうして私たちを真理の道へと導き続けるガネーシャ神は、究極の解脱を授ける神格としても崇められてきました。
パーシャは、個人を束縛する不純物としても捉えられます。
その不純物には、アーナヴァ、カルマ、マーヤーの3種類が存在するとされてきました。
アーナヴァは無知、カルマは行為、マーヤーは幻力として捉えられ、こうした不純物に束縛された私たちは、人生の中で苦悩することも少なくありません。
ガネーシャ神は、手にする縄でこうした不純物を縛り付け、私たちを解放するとも伝えられます。
目まぐるしく変化をする現代社会の中で、私たちは自分自身の本質を見失い、無知の中でもがき苦しむことが多くあります。
しかし、生まれ持った肉体はさまざまな経験を通して、私たちに多くの気づきを与えてくれるものです。
その生きるという行為を、神々に心を定めて全うする時、私たちは究極の解脱を得ることができるに違いありません。
神々の恩寵は、常に私たちを取り巻いています。
その恩寵に気づくことで、私たちは真理に向かう道をまっすぐ歩み続けることができるはずです。
一人ひとりがその道を歩む時、不吉な出来事はすべて破壊され、世界には大きな幸福が満ちるに違いありません。
新しい時代が、皆様にとっても調和に満ちた美しい時代となりますように、心よりお祈り申しあげます。
(文章:ひるま)
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