バガヴァッド・ギーター第2章第14節

मात्रास्पर्शास् तु कौन्तेय
mātrāsparśās tu kaunteya
マートラースパルシャース トゥ カウンテーヤ
しかし、アルジュナよ、物質との接触は

mātrā【女性】要素;物質、物質的世界;財産、貨幣;家具;装飾品
sparśās【男性・複数・主格、√spṛśから派生した名詞】接触は、感触は
→mātrāsparśās【男性・複数・主格、同格限定複合語】物質との接触は
※「物質」mātrāとは、五元素(地・水・火・風・虚空)の本質的性質である香・味・色・音・触覚を指す(宇野惇注)。
tu【接続詞】しかし、一方
kaunteya【男性・単数・呼格】クンティーの息子よ。アルジュナの別名。

शीतोष्णसुखदुःखदाः ।
śītoṣṇasukhaduḥkhadāḥ |
シートーシュナスカドゥフカダーハ
寒暑、苦楽をもたらすもの

śīta【中性】寒い、冷たい、涼しい
uṣṇa【中性】暑い、熱い、あたたかい
sukha【中性】安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
duḥkha【中性】不安、心配、苦痛、悲しみ、悲哀、困難、苦しみ
dās【男性・複数・主格】もたらすもの、引き起こすもの、与えるもの
→śītoṣṇasukhaduḥkhadās【男性・複数・主格】寒暑、苦楽をもたらすもの

आगमापायिनो ऽनित्यास्
āgamāpāyino ‘nityās
アーガマーパーイノー ニッティヤース
来ては去り、儚いもの

āgama【形容詞、ā√gam】近づく
apāyinas【男性・複数・主格、apa√i】去る、出発する
→āgamāpāyinas【男性・複数・主格】往来する;通りがかりの、暫時の
anityās【男性・単数・主格】無常の、永続しない;一時的な、はかない、束の間の;不安定の、流動的な

तांस् तितिक्षस्व भारत ॥
tāṁs titikṣasva bhārata ||
ターンス ティティクシャスヴァ バーラタ
それらに耐えよ、アルジュナよ

tān【男性・複数・対格、指示代名詞 tad】それらに、それらを
titikṣasva【二人称・単数・アートマネーパダ・命令法、意欲活用 √tij】耐えよ、堪えよ、忍耐せよ
bhārata【男性・単数・呼格】バラタの子孫よ。ここではアルジュナのことを指す。

मात्रास्पर्शास्तु कौन्तेय शीतोष्णसुखदुःखदाः ।
आगमापायिनोऽनित्यास्तांस्तितिक्षस्व भारत ॥ १४ ॥

mātrāsparśāstu kaunteya śītoṣṇasukhaduḥkhadāḥ |
āgamāpāyino’nityāstāṁstitikṣasva bhārata || 14 ||
しかし、アルジュナよ、物質との接触は、寒暑や苦楽をもたらし、
来ては去り、儚いものである。それらに耐えなさい、アルジュナよ。