バガヴァッド・ギーター第4章第36節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

अपि चेद् असि पापेभ्यः
api ced asi pāpebhyaḥ
アピ チェード アシ パーペービャハ
もしあなたが悪人の中であっても

api【不変化辞】さらに、また、同様に;されど、なお
ced【接続詞】そして、;時に;〜もまた、さえも;もし〜ならば
asi【二人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[あなたは〜する]ある、存在する;起こる;発する;住する
pāpebhyas【男性・複数・属格 pāpa】[〜から、〜より]邪悪な男、悪党、罪人

सर्वेभ्यः पापकृत्तमः ।
sarvebhyaḥ pāpakṛttamaḥ |
サルヴェービャハ パーパクリッタマハ
すべての(悪人の中)で、最悪の罪人(であっても)

sarvebhyas【男性・複数・従格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
pāpakṛttamas【男性・単数・主格 pāpakṛtの最上級】[〜は、〜が][最高の]悪行者、悪漢、犯罪者;罪人

सर्वं ज्ञानप्लवेनैव
sarvaṁ jñānaplavenaiva
サルヴァン ジュニャーナプラヴェーナイヴァ
知識の舟によって、すべての

sarvam【中性・単数・主格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
jñāna【中性】知ること;知識;真の知識、優れた知識;知恵;企図;仮定;意識;感覚器官
plavena【男性・中性・単数・具格 plava】[〜によって、〜をもって]船、小舟 【男性名詞】泳ぐこと;沐浴すること;(河の)氾濫、洪水;跳ねること、跳ね返ること
→jñānaplavena【男性・単数・具格、限定複合語】[〜によって、〜をもって]知識の舟
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)

वृजिनं संतरिष्यसि ॥
vṛjinaṁ saṁtariṣyasi ||
ヴリジナン サンタリッシャシ
罪悪を渡るだろう

vṛjinam【中性・単数・対格 vṛjina】[〜に、〜を]欺瞞、狡猾;邪悪、罪;不運
saṁtariṣyasi【二人称・単数・パラスマイパダ・未来 saṃ√tṝ】[あなたは〜だろう](対格)へ横切る、渡る;(路)を共に横断する、〜より救われる

अपि चेदसि पापेभ्यः सर्वेभ्यः पापकृत्तमः ।
सर्वं ज्ञानप्लवेनैव वृजिनं संतरिष्यसि ॥३६॥

api cedasi pāpebhyaḥ sarvebhyaḥ pāpakṛttamaḥ |
sarvaṁ jñānaplavenaiva vṛjinaṁ saṁtariṣyasi ||36||
もしあなたがすべての悪人の中で、最悪の罪人であっても、
知識の舟によって、すべての罪悪を乗り越えるだろう。