バガヴァッド・ギーター第9章第9節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

न च मां तानि कर्माणि
na ca māṁ tāni karmāṇi
また、それらの行為は、私をしない

na【否定辞】〜でない
ca【接続詞】そして、また、〜と
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
tāni【中性・複数・主格、指示代名詞 tad】[〜らは、〜らが]それ、あれ
karmāṇi【中性・複数・主格 karman】[〜らは、〜らが]行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業

निबध्नन्ति धनंजय ।
nibadhnanti dhanaṁjaya |
ニバッドゥナンティ ダナンジャヤ
それらは束縛し(ない)、アルジュナよ

nibadhnanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 ni√bandh】[彼らは〜、それらは〜](処格)に縛る、しっかり締める、(処格)に糸を張る;自身に固定する・着る;捕らえる;抑止する、抑制する、禁固する;(処格)に定着する、鋲でとめる
dhanaṁjaya【男性・単数・呼格 dhanaṁjaya】[〜よ]ダナンジャヤ(アルジュナの別名)。名前は「富の征服者」の意。

उदासीनवद् आसीनम्
udāsīnavad āsīnam
ウダーシーナヴァッド アーシーナム
中立者のように坐し

udāsīna-【形容詞】無関心の;無頓着な;無気力の、不活発な;訴訟に巻き込まれる 【男性名詞】無頓着な人;他人、無関係の人、中立者
→udāsīnavad【副詞 udāsīnavat】無関心であるかのように、中立者のように
āsīnam【男性・単数・対格 āsīna√āsの現在分詞)】坐る

असक्तं तेषु कर्मसु ॥
asaktaṁ teṣu karmasu ||
アサクタン テーシュ カルマス
それらの行為に執着しない

asaktam【男性・単数・対格 asakta(a√sañjの過去受動分詞)】世俗を超越した;(処格)に執着しない;束縛のない、独立不羈(ふき)の
teṣu【中性・複数・処格、指示代名詞 tad】[〜らにおいて、〜らのなかで]それ、あれ、彼
karmasu【中性・複数・処格 karman】[〜らにおいて、〜らのなかで]行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業

न च मां तानि कर्माणि निबध्नन्ति धनंजय ।
उदासीनवदासीनमसक्तं तेषु कर्मसु ॥९॥

na ca māṁ tāni karmāṇi nibadhnanti dhanaṁjaya |
udāsīnavadāsīnamasaktaṁ teṣu karmasu ||9||
アルジュナよ、それらの行為は、私を束縛しない。
私は中立者のように静観し、それらの行為に執着しないから。