サンスクリット語の子音の続きです。
今回の発音/文字は次の5つです。
唇音 |
デーヴァナーガリー |
カタカナ |
IAST |
音声記号 |
備考 |
|
無 声 音 |
無気音 |
प |
「パ」 |
pa |
pə |
|
有気音 |
फ |
「パ」 |
pha |
pʰə |
||
有 声 音 |
無気音 |
ब |
「バ」 |
ba |
bə |
|
有気音 |
भ |
「バ」 |
bha |
bʱə |
||
鼻音 |
म |
「マ」 |
ma |
mə |
このグループは唇音(しんおん)と言われ、
上唇と下唇を接触させて発する音です。
パ、バ、マは日本語とほぼ同じ発音ですので、特に難しくはないですね。
カタカナではパ、パ、バ、バ、マと便宜的に書き(太字は息を強く出しながら発音)
ローマ字(IAST)では、pa、pha、ba、bha、maを使います。
唇音が入っている単語の例
पाप pāpa パーパ (悪、罪)の「パ」(無気音)
कफ kapha カパ (粘液:アーユルヴェーダに基づく三つの体質のうちの一つ)の「パ」(有気音)
ただし現代語の発音では「カファ」と聞こえます
बल bala バラ (ちから)の「バ」(無気音)
महाभारत mahābhārata (マハーバーラタ、叙事詩の名前)の「マ」(鼻音)、「バ」(有気音)
ちなみに、ヒンディー語でのインドの国名は
भारत गणरज्य bhārata gaṇarajya (現代語読み バーラト・ガナラジャ)です。
मकर makara マカラ (伝説上の怪魚。ワニ、サメ、イルカ等と同一視される。占星術では山羊座に相当)
の「マ」(鼻音)
ここまで、25の子音を紹介しました。
次回は子音のなかで半母音(あるいは中間音、接近音)と呼ばれるグループを紹介します。
(文章:prthivii)
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