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サンスクリット

サンスクリット語ことはじめ

ヨーガ(ヨガ)やインドの思想、宗教に関心がある方なら、「サンスクリット語」という言語に関心を持っている方も多いのではないでしょうか。

サンスクリット語とは、古代インドの言語。
世界一難解とか、死語とか、お墓で見かける木の板に書かれた言葉とか、なんとなく神秘的な感じがするとか、それぞれにイメージをお持ちだと思います。

ここでは、語学の側面からサンスクリット語にまつわる話、単語の語源や本来の意味や、発音などをお伝えしていきます。

そもそも、サンスクリット語とはどんな言語でしょう?

言語学という分野で、元を辿れば同じ言語だったと考えられる言語同士を、グループにまとめて「語族」と呼びます。

この語派の概念を誕生させた比較言語学という分野は、そもそも西洋によるサンスクリット語の「発見」が深く関係しています。

時は植民地時代、インド民衆の思考や風習を知るために西洋で古代インドの文献研究が盛んにされるようになっとき、「単語や文法がラテン語や古代ギリシャ語と似てる」と気付いたことから、進化論を援用して言語の系統化を試みたのがきっかけ。

もともと黒海・カスピ海周辺に暮らす同じ言語を話していた集団が、ユーラシア大陸を西に南に広く移住したことで同じ系統の言語が広く分布したということです。

サンスクリット語は、ラテン語やギリシャ語と同じ、インドヨーロッパ語族。

日本人には馴染みのある英語はもちろん、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、、、、ほとんどのヨーロッパの言語が、サンスクリット語と同じグループなのです。
(北インドのヒンディー語、ベンガル語やスリランカのシンハラ語も)

そう聞くと、世界一難解と言われるサンスクリット語が一気に身近になりませんか?

同じ語族の中でも、さらに近しい関係にあるもの同士は「語派」と呼び、サンスクリット語はインド・イラン語派になります。
ヴェーダ聖典で使われていたヴェーダ語も広義のサンスクリット語に含まれますが、ヴェーダ語は古代イランのアヴェスター語と方言レベルといっていいほど非常に似ていました。

言葉というのは使われているうちに変化するのが宿命ですよね。
けれど、紀元前4世紀、その変化を止めようと文法を規定したのがパーニニという文法学者でした。
それ以降、サンスクリット語は正しい文法に則った文章語として、2500年間現代まで変わることなく残ってきたのです。

サンスクリット語を「死語」と呼ぶ人もいますが、今でも会話で使っている人たちもいますし、サンスクリット語放送のニュース番組まであるんですよ。

サンスクリット語とは、「磨き上げられた言語」「整った言語」という意味で
サンスクリタ・バーシャー
संस्कृतभाषा(saṃskṛta-bhāṣā)
sam√kṛ (動詞)<整える>の過去受動分詞saṃskṛta-<整えられた>
+ bhāṣā(女性名詞)<言語>
あるいは単にサンスクリタसंस्कृत(saṃskṛta)というのが正しい言い方。

一方、当時の口語のことは
プラークリタ・バーシャー
प्राकृतभाषा(prākṛta-bhāṣā)
「無為の(自然な)言語」と呼んでいました。

実は普段何気なくsanskrit とか、サンスクリット、と書くのも本来の発音や表記法とは違っていて、昔、ローマ字表記(ローマナイズ)をするときに下に点のつく< ṛ >を活字であらわすことができなかったため、代わりに< ri >と表記したことによります。
-ritの部分が促音になったのも、語末の音 -a が省略されているのも、やはり欧米人の発音の影響によるものです。

とはいえ、「サンスクリット語」という言い方が定着しているので、ここでもやはりその言い方を踏襲していきます。

(文章:prthivii)

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