心がグルとなる時

霊性を育む教えが満ちるインドにおいて、その道を歩む過程では、グル(導師)の存在が欠かせません。グルは、私たちの「無知」という暗闇を取り払い、「知識」という光をもたらす至要たる存在です。インドでは、現代でも多くの人々がグルに寄り添い、人生の探求を続けています。

近代の代表的聖人であり、霊的指導者として広く崇められる、シュリー・ラーマクリシュナ・パラマハンサの言葉があります。

「心が純粋になると、その心がグルとなる。」

敬虔で熱心なある信仰者が、巡礼に出発しました。しかし、彼はその道を知らず、北に向かわなければならないのに、南に向かってその歩みを進めてしまうほどでした。彼は、出会う人々に、謙虚に、そして熱心に、向かうべき道を尋ね続けます。どうしても神に会いたい。その純粋な存在に定まっていた彼の一途な心は、やがて彼自身を正しい道に導き、神に巡り合わせたといわれます。

例え無知であっても、その心が純粋で真剣であれば、求めるものにたどり着くための道を知ることができます。時には、違う場所に向かってしまったり、道に迷ってしまったり、その道自体が見えなくなることがあるかもしれません。しかし、正しい信仰のもとで、純粋な存在に定まった心がある限り、その道は明るく照らされます。

人生という巡礼の過程では、あらゆる存在がグルとなり、私たちを向かうべき場所へと導きます。グルの姿は、必ずしも見えるものではありません。それは誰しもの内に存在し、さまざまな方法で、私たちを導き続けています。その存在を輝かせるためは、常に全体を見ながら、自分自身を育むあらゆる存在を崇め、謙虚に歩む必要があることを、このインドの地に教えられることが幾度となくありました。

グル・プールニマーの満月において、自分自身の周囲を見つめ直してみるのも良いかもしれません。そこに起こるあらゆる経験を含め、自分自身を育む存在に感謝をする時、進むべく道が見えてくるように思います。皆さまにとっても、光に満ちたグル・プールニマーとなりますよう、心よりお祈りしております。

(文章:ひるま)

参照:https://vedanta.org/2012/monthly-readings/guru-mantra-and-initiation/