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アーサナ

ウサギのアーサナ

夜の空を明るく照らす眩い月には、神秘的な美しさを垣間見る瞬間があります。
その満ち欠けが見せるさまざまな表情に、心を惹かれることも少なくありません。
そんな月には、ウサギが住んでいると古くから伝えられてきました。
ヨーガには、この月とウサギにまつわるポーズの実践があります。
それは、シャシャーンカーサナと呼ばれます。

満ち欠けをする月は、始まりや終わりのある「時」の巡りを象徴すると伝えられることがあります。
それは、揺れ動く心の働きをあらわすとも伝えられてきました。
シャシャーンカーサナは、そんな心に平安をもたらすと伝えられるポーズです。

シャシャーンカには、月やウサギの印といった意味があります。
伸ばした腕がウサギの耳のように見えるため、また、ウサギが飛び跳ねようとする姿に似ているため、この愛らしい名前がつけられたといわれます。

このポーズは、背筋を伸ばして正座で座り、両手を太ももの上に置いた状態で始めます。
そして、両腕をまっすぐに頭の上に伸ばし、息を吐きながら、手の平と額が床につくまで前傾します。
お尻は踵につけたまま、腕をなるべく前方に伸ばし、背中や腰をくまなく伸ばします。
この姿勢でゆっくりと深い呼吸を複数回した後、息を吸いながら、正座の状態に戻ります。
※膝を広げて行う場合もあります。

このポーズにより、まず、血流が促進されることが伝えられてきました。
脚と腹部に程よい圧がかかることで、下半身の筋肉と血管が収縮することに理由があります。
その状態で深い呼吸を行うため、静脈血を心臓へ押し戻す力が働き、血流が促進されます。
これにより、脳の血流も良くなるため、頭がすっきりし、思考力や記憶力も高まるとされます。

さらに、額を床につけることから、眉間のあたりにあるとされる6番目のアージュニャー・チャクラが刺激されると伝えられてきました。
第3の目ともいわれるこのチャクラが活性化する時、私たちは識別力を得て、感情や思考に揺さぶられずに崇高な存在を知ることが可能になります。
それは、揺れ動く心が静まり、平安の中で、自分自身の本質に気づくことに他ありません。

ウサギの姿を真似るポーズの実践により、私たちは心を落ち着かせ、健やかな心身を生み出すことが可能になります。
変化しながらも、輝き続ける月が見せる美しさのように、こうした実践を取り入れながら、常に健やかな心身を保つ行いを心がけたいと感じます。
その価値ある意味は、ウサギとともに夜空に浮かぶ美しい月が気づかせてくれるはずです。

(文章:ひるま)

※シャシャーンカーサナにはバリエーションがあり、これとは異なる形で実践されることもあります。

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