前回は神像を設置し、祈ることについて書かせていただきましたが、今回はヤントラです。
前回のおさらいで恐縮ですが、基本的に神像は神々を人間の形で(もしくは人間的な形で)表現したものであるのに対して、ヤントラは、神々のエネルギーとしての側面を形で表したものと考えることができます。
実際、ヤントラは神像に比べて、シャクティ(根源的な生命エネルギー)を感じることができやすいです。そしてヤントラ自体の働きもシステマチックに機能します。
プージャーによって生命力注入を行わないとヤントラは機能しないのですが、今は日本でもプージャー済みのヤントラは入手可能です。
また生命力を注入していないものでも、ご自分で簡単な儀式によって生命力の入れることも不可能ではありません。
そのようなヤントラは、寺院で専門僧によって1ヶ月以上生命力注入の儀式(プラーナ・プラティシュタ)を行った本格的なヤントラに比べれば、効果は落ちるかもしれませんが、日本の一般家庭でお祀りするのには十分なパワーだと思います。
(ヤントラは、神像と違い一旦設置したら動かせないという規定はありませんが、あまりに強大なエネルギーを封入したご神体というものは、ご利益と同時に危険性もあるのです。)
実際問題としてみても、ほとんどのヤントラは壁に設置することができます。神像のようにわざわざ家の一角を空けてお祀りするスペースをつくらなくていいのは、より日本の住宅事情に合ったものであるとも言えます。
そして神像よりも抽象的ですので、神像などが好きでない方、あるいはそういう家族を持つ方や訪問者がいたとしても、受け入れてもらえると思います。
そして何より、極限まで抽象化されたヤントラには、アブストラクト・アートのような美しさがあります。
生命力注入をしなければ、オブジェとしても使えそうですし、神像の美しさとは対照的ですが、シンプルさを好む人には合うでしょう。
そして廉価なのも魅力です。
実はヤントラにはもっともっと深い世界があり、書ける時がきましたら書かせていただきますが、たいへん魅力的なものなのです。
新年度の機会に、お好きなヤントラをお祀りしてみてはいかがでしょうか。
(文章:ガネーシャ・ギリ)
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「ガネーシャ・ギリによるインド占星術鑑定」
http://sitarama.jp/?pid=27375902
「ガネーシャ・ギリによるヨーガクラス」
http://sitarama.jp/?pid=30583238
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ガネーシャ・ギリ
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