インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अश्रद्दधानाः पुरुषा
aśraddadhānāḥ puruṣā
アシュラッダダーナーハ プルシャー
信じない人々は
aśraddadhāna【男性・複数・主格 aśraddadhāna】信じない、疑い深い、懐疑的な
puruṣās【男性・複数・主格 puruṣa】[〜らは、〜らが]人;人間;霊魂;個人の本体、普遍的霊魂、最高精神
धर्मस्यास्य परंतप ।
dharmasyāsya paraṁtapa |
ダルマスヤースヤ パランタパ
この正法(ダルマ)にとって、アルジュナよ
dharmasya【男性・単数・属格 dharma】[〜の、〜にとって]秩序、慣例、習慣、風習、法則、既定;規則;義務;得、美徳、善行;宗教;教説;正義;公正;法律;性質、性格、本質、属性
asya【男性・単数・属格 指示代名詞 idam】[〜の、〜にとって]これ、この、彼
paraṁtapa【男性・単数・呼格 paraṁtapa】[〜よ]敵を悩ます者。アルジュナのこと。
अप्राप्य मां निवर्तन्ते
aprāpya māṁ nivartante
アプラープヤ マーン ニヴァルタンテー
私に到達されず、彼らは回帰する
aprāpya【a-pra√āpの未来受動分詞】得られない、到達されない
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
nivartante【三人称・複数・アートマネーパダ・現在 ni√vṛt】[彼らは〜、それらは〜]〜に帰る;回転する;蘇生する、再び生まれる;戻る、(水が)逆流する;(闘いに)背を向ける、逃げる;転向する、(眼を)そらされる、(心が)他に向く;(従格)から自由になる;戦闘を避ける;〜を拒絶する;〜を無視する;〜をやめる、中止する、断つ;沈黙する;やむ、終わる、消える;(訴訟が)中止される;効力を失う;(処格)に転じる・に向けられる
मृत्युसंसारवर्त्मनि ॥
mṛtyusaṁsāravartmani ||
ムリティユサンサーラヴァルトマニ
死と輪廻の道において
mṛtyu【男性】死
saṁsāra【男性】輪廻、(生の)不断の連続、生存の循環、(あらゆる苦を伴った)現世の生存
vartmani【中性・単数・処格 vartman】[〜において、〜のなかで]轍、軌道;径、道、路、進路;まぶた
→mṛtyu-saṁsāra-vartmani【中性・単数・処格、限定複合語】[〜において、〜のなかで]死と輪廻の道
अश्रद्दधानाः पुरुषा धर्मस्यास्य परंतप ।
अप्राप्य मां निवर्तन्ते मृत्युसंसारवर्त्मनि ॥३॥
aśraddadhānāḥ puruṣā dharmasyāsya paraṁtapa |
aprāpya māṁ nivartante mṛtyusaṁsāravartmani ||3||
アルジュナよ、この正法(ダルマ)を信じない人々は、
私に到達せず、死と輪廻の道において回帰する。
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