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雑記帳

カールッティケーヤ神の雄鶏

インドでは1月31日に、タイ・プーサムが祝福される満月を迎えます。シヴァ神の息子であるカールッティケーヤ神を讃えるタイ・プーサムは、南インド・タミルナードゥ州をはじめ、東南アジアにも広がるタミル・コミュニティを中心に、盛大な祝福が執り行われます。

タイ・プーサムで崇められるカールッティケーヤ神は、タラカースラという凶悪な悪魔を倒したことで有名です。クマーラやムルガンなど、数多くの名前を持つカールッティケーヤ神は、軍神スカンダともいわれ、霊的探求の守り神として古代から広く崇められてきました。

そんなカールッティケーヤ神が率いる軍の旗には、雄鶏が描かれています。さまざまな神話が伝えられるこの雄鶏の存在を通じては、霊的な深い意味を教えられたことがありました。

旗に描かれる雄鶏は、カールッティケーヤ神が倒したタラカースラという悪魔であると伝えられます。倒されたタラカースラは雄鶏の姿となり、最後の願いを聞かれたとき、常に主の側にいることを願いました。カールッティケーヤ神はその願いを受け入れると、その雄鶏を旗の紋章としたのだといわれます。

かつて凶悪な悪魔として姿をあらわしたこのタラカースラは、誰しもが持つエゴの象徴として教えられました。エゴは、悟りを妨げる障壁として捉えられ、霊的な進化においては、まず取り除かれるべきものであると説かれます。

必要以上のエゴは、調和を見失わせ、人生を歩む上でさまざまな問題を引き起こします。しかし、時にそれは私たちを奮起させ、飛躍するための原動力となるものです。その力を適切に用いるためには、エゴは常に、主の下で支配されている必要があります。

カールッティケーヤ神が雄鶏を従えるように、私たちはエゴを自分自身の制御下におくことで、霊的により豊かな道を突き進むことができるに違いありません。そのためには、こうした古代から伝えられてきた叡智を、日々に活かすことが大切のように感じます。

次の満月、皆様にもカールッティケーヤ神の大きな祝福がありますよう心よりお祈り申し上げます。

(文章:ひるま)

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