スピリチュアルインド雑貨SitaRama

アーサナ

吉祥のアーサナ

古代より、悟りを得る手段として大切に受け継がれてきた瞑想は、現代では優れた健康法のひとつとして広く実践されています。
瞑想を通じて心身にもたらされる深い静穏は、私たちを真の喜びがある本質へとまっすぐに導いてくれるものです。
世界の安寧を願う慈悲深いシヴァ神は、時を超えて、この秘奥の瞑想を続けています。

シヴァ神によって伝えられたヨーガでは、瞑想を行う姿勢のひとつとして、スヴァスティカーサナと呼ばれるポーズが実践されます。
吉祥座を意味するこのポーズは、ヨーガの経典であるハタ・ヨーガ・プラティーピカーにおいて、最初に説かれるポーズです。

「コムラ(腓)とフトモモの間に両方の足をしっかりとはさんで、カラダをまっ直ぐに立てて安坐する。これがスヴァスティカ(吉祥)体位である」
ハタ・ヨーガ・プラティーピカー第1章19節(佐保田鶴治、「ヨーガ根本経典」、平河出版社)

スヴァスティカは吉祥の印として知られ、インドではいたるところで目にする印でもあります。
右向き(時計回り)のスヴァスティカには、宇宙全体の活動を司る太陽の象徴があり、健康、幸運、成功、繁栄をもたらす恩恵があるとされます。
スヴァスティカのポーズは、組んだ足がスヴァスティカの印に見えることから、この名前がつけられたとされています。

このポーズは、蓮華座(パドマーサナ)や達人座(シッダーサナ)に比べると、容易で座りやすい姿勢といわれます。
安定した姿勢を長く維持することができることから、足腰の筋肉や関節の柔軟性が高まり、更に深い瞑想へと進むことが可能になるとされてきました。

その安定した快適な姿勢において、私たちは生命エネルギーの経路があるとされる脊柱をまっすぐに伸ばすことができます。
まっすぐに伸びた脊柱は、スムーズな生命エネルギーの流れに必要不可欠なものとされてきました。
脊柱の滞りが解かれる時、そこに点在するチャクラが活性化し、調和した健やかなエネルギーを心身に巡らすことが可能になります。

このプロセスは、真の喜びである自分自身の本質を知るための経験的な学びになるものです。
シヴァ神がそうするように、私たちが背筋をまっすぐに伸ばして座ることで、個々の心身は深い静穏を知ることができます。
そこから生まれる平安は、シヴァ神が願う安寧で世界を包み込み、吉祥をもたらしてくれるに違いありません。

(文章:ひるま)

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

CATEGORY

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP