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ムドラー

アーディ・ムドラー

変化に恐れを抱きがちな私たちは、この激変する社会において、緊張や疲労を感じることが少なくありません。
そんな現代では、自分自身の本質を知るための学びとなるヨーガが、優れた健康法のひとつとして広く実践されています。
ヨーガを通じて自分自身の本質に近づくとき、外界の変化に伴う疲労や緊張が自然と和らいでいくことを実感することができます。

さまざまに実践されるヨーガの中に、主に指を用いてある意味を象徴的に形作るムドラーの実践があります。
私たちの指には、それぞれ親指に火、人差し指に風、中指に空、薬指に地、小指に水という5大元素の象徴があります。
私たちの身体を含め、万物を構成するこの5大元素の調和は、健やかな日々に欠かすことのできないものとされてきました。
その5大元素を象徴する5本の指を用いたムドラーの実践によって、私たちは自分自身の心身と向き合いながら、調和を生み出すことが可能になります。

そんなムドラー中に、アーディ・ムドラーと呼ばれるムドラーがあります。
「アーディ」は「最初」を意味します。
このムドラーは、手を拳のように握るムドラーです。
生まれたばかりの赤ちゃんが、手をグーにして握っていることがよくあることから、この名前がつけられました。

アーディ・ムドラーを行う時には、親指を内側にして、4本の指で均等に親指を包み込み、強く握りすぎないように拳を作ります。
心を落ち着かせたい時には握った手の平を下に向け、心を奮い立たせたい時には握った手の平を上に向けると良いとされます。

このアーディ・ムドラーは、親指を内側に入れて拳を作ることに重要な点があります。
親指は火の要素をあらわします。
その親指を中心に、他の4つの要素を象徴する指が繋がりながら火の要素と結合します。
4つの要素は火の要素によって活性化し、それぞれの力を均等に発揮します。
これにより、やがて悟りの象徴である頭頂のサハスラーラ・チャクラが活性化するとされてきました。

赤ちゃんは手を握りながら、この地に生を受けます。
その形を実践するこのアーディ・ムドラーは、最終的には、私たちを自分自身の本質である不変の喜びに結びつけます。
肉体を持って生まれたことの意味を考えながら、こうしたムドラーの実践を通じて、その究極の目的に向かって進み続けたいと感じます。
そうすれば、激変する社会を生きる中でも、変化を恐れることなく、真っ直ぐに進むことができるはずです。

(文章:ひるま)

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