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ムドラー

ディヤーナ・ムドラー

泥沼のように混迷する社会に、心の落ち着かない時が続いています。
思い悩むことも少なくない今、5月の満月には、インドの地で深い苦悩を経験し、悟りを得た仏陀の降誕祭を迎えます。
静謐を湛える仏陀の表情には、苦難の先にある美しい平和を学ぶ瞬間が多くあります。

仏陀が見せるさまざまな姿のひとつに、ディヤーナ・ムドラーを示す姿があります。
ディヤーナ・ムドラーは、瞑想のムドラーと呼ばれる高尚なムドラーです。

このムドラーを実践するには、まず落ち着いた姿勢で座ります。
そして、手の平を上向きに、左手の上に右手を重ね、左右の親指の先端を合わせます。
合わせた左右の親指は上に伸ばし、そこに3角形のような空間を作ります。
この手の形を、足の上でゆったりと組むのがディヤーナ・ムドラーです。

右手と左手は、相反するものの象徴です。
それは、清浄と不浄、陽と陰、男性と女性、または自分と他者、さらには梵と我とも伝えられてきました。
ディヤーナ・ムドラーでは、悟りを象徴する右手が、幻影を象徴する左手の上にあります。
悟りが幻影を抑える形を示すこのムドラーは、何よりもまず、心身に調和をもたらすムドラーとして実践されてきました。

ディヤーナ・ムドラーにおいて合わせた左右の親指は、身体の左右を巡るエネルギーの通り道、イダーとピンガラの2つを結びつけます。
そこで呼吸の調整を行えば、左右の鼻孔を通じた呼気の流れが左脳と右脳に均衡を生み出します。
それぞれ異なる働きをする左右の脳の均衡が図られる時、私たちの心身は調和すると信じられてきました。
そうして生まれる調和の中で、悟りのエネルギーを高めるとき、真実を覆い隠す幻影は静まり、心に動揺のない瞑想状態が訪れます。

そして一説に、このムドラーで作られた3角形の空間は、仏教における3宝を象徴するといわれることがあります。
仏・法・僧の3宝は、私たちを幸せに導く働きをするものです。
このムドラーの中に、深い苦悩を経て悟りを得た仏陀の教えが秘められています。

私たちも、苦難が究極の悟りを得る機会となるように、この与えられた時に学びを深める必要があります。
古代から受け継がれるこうした叡智と向き合いながら、ひとりひとりの心が平和を得る時、社会には美しい蓮の花のような真の平和が広がるに違いありません。

(文章:ひるま)

※ディヤーナ・ムドラーは法界定印ともいわれ、宗派によって左右の手の置き方が異なる場合があります。
また、足の組み方によって、左右の手の置き方を変える場合もあります。

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