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雑記帳

アルジュナのプライド

マハーバーラタの戦場で葛藤に直面する戦士のアルジュナに、クリシュナ神が戦車の御者となって教えを説くバガヴァッド・ギーター。
そんなバガヴァッド・ギーターの降誕祭となるギーター・ジャヤンティーが、今年は12月3日に祝福されます。
クリシュナ神の教えのもとで勇ましく戦うアルジュナの姿は、人生という戦場を生きる私たちに、多くの学びを与えてくれます。

そんなアルジュナは、かつて、クリシュナ神が自分の戦車の御者であることに誇りを持ち、自分自身がもっとも強いという考えを抱いたことがありました。
クリシュナ神は、そんなアルジュナに教訓を与えようと、ある出来事を経験させたという言い伝えがあります。

クリシュナ神とアルジュナが森に入った時のこと、クリシュナ神はそこで休息をとることにしました。
アルジュナはひとりで森を散策し始めると、偉大な聖者が暮らす洞窟に出くわします。
聖者は、生き物を傷つけることがないよう、小川の水と落ちた葉のみで生きている人物でした。
アルジュナは、そんな聖者の側に、3本の鋭い剣があることに気がつきます。
そして、その理由を尋ねました。

聖者は、ある3人に腹を立てていることを伝えます。
3本の剣は、その3人を倒すためのものだといいました。

1本目の剣は、ドラウパディーに対するものです。
ドラウパディーは、クリシュナ神に救いを求め、厚かましく、裸足だったクリシュナ神を遠方から呼び寄せました。

2本目の剣は、プラフラーダに対するものです。
プラフラーダは、危険があったにもかかわらず、焼けつくような柱からクリシュナ神を呼び出しました。

3本目の剣は、アルジュナに対するものです。
アルジュナは、恥知らずで自惚れていて、クリシュナ神に戦車を操縦させています。

アルジュナは、そんなふうに心からクリシュナ神を思いやる聖者に心を打たれるとともに、自分自身の過ちに気づかされます。
アルジュナは聖者に敬意を示し、クリシュナ神のもとに駆け寄ると、クリシュナ神に平伏したと伝えられます。

この言い伝えは、私たちを目標に向かって突き動かす力となる自尊心も、必要以上のそれはさまざまな問題を引き起こすということを伝えています。
私たちはどれだけ学びを深めても、常にバガヴァッド・ギーターのような教えに耳を傾け、崇高な存在を敬い続ける必要があります。

そうして自分自身を育む世界のすべてに敬意を持って生きるとき、私たちは美しい調和の中で、人生を突き進むことができるはずです。
バガヴァッド・ギーターの降誕祭を迎えるこの時、その価値ある教えに触れ、与えられた恵みに感謝を捧げたいと感じます。

(文章:ひるま)

参照:Arjuna´s Pride

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