10年ほど前、ヴェーダのマントラを習っていた時の話です。
当時ハタヨーガの修行が一応一区切りついた私は、ヨーガの師の許可をいただき、修行の合間にヴェーダの専門家から念願だったマントラを学んでいました。
ヴェーダのマントラは膨大な量があります。
私は、クリシュナ・ヤジュル・ヴェーダ(南インドのヤジュル・ヴェーダ)のナヴァグラハ(9惑星)に焦点を絞って学んでいました。
それぞれの惑星のマントラの長さは、ガヤトリーマントラのだいたい3倍くらいです。
きちんとした抑揚と発音で詠唱できるようになるためには、サンスクリット語の発音があまり得意ではない私の場合、1つの惑星のマントラを学ぶのに1ヶ月位必要でした。
月と火星のマントラを学んだのは、冬だったと記憶しているのですが、最初に月のマントラを学びました。
その年の冬はそう寒いわけではなかったですし、私自身もそれほど寒がりなわけではなかったのですが、日常生活が、とても寒く感じました。
その時はまったく気付かなかったのですが、1日何十回も月のマントラを唱えていたのですから、冷やすという性質の月のエネルギーが影響していたのは間違いないと思います。
月のあとに火星のマントラを学んだのですが、違いはてきめんでした。
最初の授業後から体がホカホカ熱くなり始めたのです。火星の熱い性質のエネルギーが影響したのだと思います。
建物の中でも息が白く凍る日でしたが、汗が出そうな感じでした。
ヴェーダの先生も「やはり火星のマントラは熱くなりますね。」とおっしゃっていたのが印象的でした。
帰り道は、上着がいらないくらい暑かったのを覚えています。
惑星のマントラというのは、本当に効果的に惑星の性質に働きかけれるのだな、と実感しました。
と同時に、一般に流布しているすぐ覚えられる惑星のマントラの場合は問題ないとしても、長いマントラを学んでいる場合、学習期間中にそれぞれの惑星や神々の性質のエネルギーの影響をかなり受けてしまう可能性があることも感じました。
ヤジュル・ヴェーダ自体は、私にとって吉星である金星のエネルギーを纏うと言われるヴェーダですので、それほど影響がなかったのかもしれませんが、火星のエネルギーを纏うサ―マ・ヴェーダだったら、また違った影響があったのかもしれません。
現代はマントラの秘伝性が薄れて、CDなどで誰でも高度なマントラに触れることができるようになりました。
人類の叡智に触れられるのは素晴らしいことだと思います。
マントラのエネルギーの影響は大きいから、むやみに聞かない方がいいですよ、ということではありません。
逆に色々なマントラを聞いて、ご自分が気持いい、快適だと思うものを探しだすのが、いいと思います。
快適だと思うマントラはご自分の波動に合い、魂の成長を促すものだと思います。
たとえマントラを伝授してくれるグル(師)がいなくても、そうしたマントラを見つけることにより、素晴らしい霊的成長につながる可能性があると思います。
(ヨーガ行者ではありますが、)マントラの専門家ではない私が申し上げるのもおこがましいですが、ぜひ快適なマントラを見つけてください。
(文章:ガネーシャ・ギリ)
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「ガネーシャ・ギリによるインド占星術鑑定」
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「ガネーシャ・ギリによるヨーガクラス」
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ガネーシャ・ギリ
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