インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
उद्धरेद् आत्मना ऽत्मानं
uddhared ātmanā 'tmānaṁ
ウッダレード アートマナー トマーナン
自身によって、自己を向上させるべき
uddharet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望 ud√dhṛ】[彼は〜だろう、彼は〜するべき]引き出す;上げる、崇める
ātmanā【男性・単数・具格 ātman】[〜によって、〜をもって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[〜に、〜を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
नात्मानम् अवसादयेत् ।
nātmānam avasādayet |
ナートマーナム アヴァサーダイェート
自己を沈めるべきでない
na【否定辞】〜でない
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[〜に、〜を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
avasādayet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望 ava√sad】[彼は〜だろう、彼は〜するべき]沈む、つぶれる;疲れきる、やせ衰える;困っている、頼りない;落胆する、力を落とす;終わる、滅する
आत्मैव ह्यात्मनो बन्धुर्
ātmaiva hyātmano bandhur
アートマイヴァ ヒヤートマノー バンドゥル
なぜなら、心は、実に自己の朋友である
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
bandhus【男性・単数・主格 bandhu】[〜は、〜が]結合、関係;親戚であること、親戚関係;(母方の)血族;親族;朋友;夫
आत्मैव रिपुर् आत्मनः ॥
ātmaiva ripur ātmanaḥ ||
アートマイヴァ リプル アートマナハ
心は、実に自己の敵である
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ripus【男性・単数・主格 ripu】[〜は、〜が]悪漢、詐欺師;敵対者、敵 【形容詞】惑わす、背信的な
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
उद्धरेदात्मनाऽत्मानं नात्मानमवसादयेत् ।
आत्मैव ह्यात्मनो बन्धुरात्मैव रिपुरात्मनः ॥५॥
uddharedātmanā'tmānaṁ nātmānamavasādayet |
ātmaiva hyātmano bandhurātmaiva ripurātmanaḥ ||5||
人は心によって自己を向上させるべきであり、自己を沈めてはならない。
なぜなら、心こそ自己の朋友であり、心こそ自己の敵であるから。
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