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雑記帳

女神たちの夜

インドでは、ナヴァラートリ祭(9日間の夜)が始まっています。女神たちに捧げられるこの9日間の夜は、断食が主たる祝祭でありながら、インドの数ある祝祭の中でも特に心惹かれるお祝いの一つであり、今ここにいられることの喜びを噛みしめています。この祝祭を通じ、大自然を敬いながら偉大な叡智を残した、先人たちの精神の深さに改めて学びを深めています。
こうして祝祭が続くインドの日々には、その一瞬一瞬に、叡智に基づく大切な意味が込められています。このナヴァラートリ祭もその一つです。
秋が深まるこの季節、その天候の移り変わりは、私たちの身体にさまざまな影響を与えます。太陽の高さ、風の向きは変わり、受けるエネルギーにも大きな変化が生じます。それは体だけでなく、心の面においてもエネルギーの上昇と下降を与え、個々の内に不安定さを生み出すものともなり得ます。
こうした外界の変化を受け、小さな世界である人間の肉体の内にも変化が生じるのは、物質という肉体をまとう故、避けられない事実です。この変化の時、こうして断食が勧められるのは、浄化によってその変化に均衡と安定をもたらすためであり、そこで試される感覚の制御が、同時に自身の心を崇高なものの下へと定めていきます。
変化から生じる不安定さの中で、私たちは必然的に、恐れや不安、怒りや疑い、憎しみや嫉妬を経験せねばなりません。9日間の夜は、それらを打ち壊す全宇宙の母、そしてエネルギーの源である女神に捧げられるものであり、そして訪れる10日目が、ヴィジャヤ・ダシャミーとして知られる勝利の10日目です。変化が生み出すものに打ち勝ち、不変のものと繋がる術を、女神を通じ学ぶ時がこのナヴァラートリ祭です。そこにある平安は、どんなものよりも幸せに満ちたものに他ありません。
断食と言わずも、ナヴァラートリ祭においては多くの人々が食の節制に努め、現代においても変わらずに古代の叡智が受け継がれていることを実感します。どんな時も幸せであること、叡智はただそれを、私たちに伝えています。そして私たちがすべくこととはただ一つ、外界が移り変わっても、不変の叡智と共に自身を永遠の幸福に定め、世界を平安に留めることに他ありません。
皆さまの下にも、女神たちの恩寵が多くありますことを心よりお祈りしております。
(文章:ひるま)

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