インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अव्यक्ताद् व्यक्तयः सर्वाः
avyaktād vyaktayaḥ sarvāḥ
アヴァヤクタード ヴィヤクタヤハ サルヴァーハ
非顕現のものから、すべての顕現が
avyaktāt【男性・単数・従格 avyakta(a-vi√añjの過去受動分詞)】[〜から、〜より]非顕現の、現れない、認めがたい;不明瞭な、目に見えない、感知できない
vyaktayas【女性・複数・主格 vyakti】[〜らは、〜らが]示現、出現;明瞭、明晰;区別、差異;差別された物、個物;文法上の性
sarvās【女性・複数・主格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
प्रभवन्त्य् अहरागमे ।
prabhavanty aharāgame |
プラバヴァンティ アハラーガメー
出現する、日が昇るとき
prabhavanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 pra√bhū】[彼らは〜、それらは〜](従格)から現れる・起こる・飛び出す・生み出される・由来する;出現する、見える;より多い、多数である;(前にある)優位を占める、優れる、有力である、力を増加する;〜を支配する・統御する・意のままに駆使する;〜に匹敵する、〜する力がある
aharāgame【男性・単数・処格 aharāgama】[〜において、〜のなかで]夜明け
रात्र्यागमे प्रलीयन्ते
rātryāgame pralīyante
ラートリヤーガメープラリーヤンテー
夜が来るとき、それらは消滅する
rātryāgame【男性・単数・処格 rātryāgama】[〜において、〜のなかで]夜となること
pralīyante【三人称・複数・アートマネーパダ・現在 pra√lī】[彼らは〜、それらは〜](処格)中に溶解される・吸収される;見えなくなる、死ぬ
तत्रैवाव्यक्तसंज्ञके ॥
tatraivāvyaktasaṁjñake ||
タトライヴァーヴィヤクタサンジュニャケー
その時、まさに非顕現と呼ばれるものの中に
tatra【副詞】そこに;そこへ;ここに;それのために、その場合に、その時に
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
avyakta【男性 a-vi√añjの過去受動分詞】非顕現の、現れない、認めがたい;不明瞭な、目に見えない、感知できない
saṁjñake【男性・単数・処格 saṁjñaka】[〜において、〜のなかで]名前の;(―゜)と称せられる、呼ばれる
→avyaktasaṁjñake【男性・単数・処格、所有複合語】[〜において、〜のなかで]非顕現と呼ばれる
अव्यक्ताद्व्यक्तयः सर्वाः प्रभवन्त्यहरागमे ।
रात्र्यागमे प्रलीयन्ते तत्रैवाव्यक्तसंज्ञके ॥१८॥
avyaktādvyaktayaḥ sarvāḥ prabhavantyaharāgame |
rātryāgame pralīyante tatraivāvyaktasaṁjñake ||18||
日が昇るとき、非顕現のものから、すべての顕現が出現する。
夜が来るとき、それらは非顕現と呼ばれるものの中に消滅する。
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