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チャイルド・スポンサーシップ

シーズインディア支援事業の活動報告

シーズインディア支援事業にご協力をいただいている皆様、温かいご支援をいただき誠にありがとうございます。

地域の状況について
インドでは、今年は11月12日に光の祭典であるディーワーリーが祝福されました。
これとともに、7月から続いていたおよそ4ヶ月にわたる雨季が終わりを迎え、乾季に移り変わろうとしています。
今年はインドの各地で豪雨や旱魃など天候不順が際立つ雨季となりましたが、支援を行うシーズインディアがあるケーララ州では例年に比べ降雨量が少なく、9月まででは過去123年でもっとも雨量が少ない雨季となりました。
一般的に、4ヶ月間の雨季にあたるモンスーンは南西の季節風を意味しますが、乾季になると北東の季節風が強まり、10月から12月にかけては南インドで雨が強まることがあります。
これは冬モンスーンともいわれますが、現在はこの影響により、ケーララ州でもアラートが出されるほどの雨になることがあります。
この冬モンスーン期間中のケーララ州の降雨量は平年を上回ると予想されており、不足した雨量を補う有望な状況となっています。
しかしながら、過去には12月にもサイクロンが発生し、大きな被害が出た年もあるため、適度に十分な雨が降ることを願いながら活動を行なっています。

教育の光を子どもたちへ
毎月の教育支援を行う子どもたちは、現在は学校での学びに励んでいます。
定期的に施設に集まり、皆で顔を合わせながら生活物資の支援を行ないますが、今回の支援においては、新鮮な野菜を多く提供しました。
インドでは雨季の天候不順により野菜や豆類が高騰しており、支援をする家庭の中では、こうした栄養価のある食材を取り入れることを躊躇する家庭も多くあります。
意識的にこうした食材を摂ることができるように、可能な範囲で物資に加えています。
施設に集まらない月は、引き続きクーポンを配布して、それぞれが近隣の特定の店舗で物資を受け取ることができるように手配しています。

一方で、コロナ禍を経た現在は、学校へ赴き学ぶ意欲を持つことができない子どもがいることも事実です。
支援をする子どもたちは経済的に困窮する家庭にあり、父親がアルコール依存に悩まされていたり、家事手伝いなどの仕事を望まれたりと、自宅での学びが難しいことが多くあります。
シーズインディアでは、学校で皆と楽しく学ぶ意欲を持つことができるように、励ましながら支援を行なっています。

病院での支援
ケーララ州では9月頃からニパウイルスの流行が見られ、一部地域では行動制限が出されていましたが、10月8日に封じ込め成功に関連したニュースが伝えられました。
現在は状況が落ち着き、病院での配給もその当時に比べれば安心して取り組むことができています。

ニパウイルスはここ何年かで繰り返し感染が広まることがあることから、現在はさまざまな検証がなされています。
このニパウイルスの自然宿主はコウモリとされていますが、気候変動や森林破壊によって住む場所を追われるなどしたストレスのかかったコウモリと、人間との距離が近くなったことに要因があるのではないかという報告もされています。
しかし、コウモリに受粉を頼る植物や果物もあり、単にコウモリを追い払うだけでは解決する問題ではないとされています。

シーズインディアのある周辺地域では感染が確認されず、行動制限が出るようなことはありませんでしたが、病院での配給は常に不安と隣り合わせの状況の中で行なっています。
幸い、今年は毎年のように続いていた大雨による災害が発生しなかったため、病院の状況が逼迫するようなことはありませんでした。
それでも、社会のさまざまな変化によって、以前のように栄養価のある豆のおかずとお粥を配食することは難しい状況があります。
これからもパンやバナナなどの配給を継続する予定ですが、この1食だけが頼りである人々も少なくないことから、今後も安全に長く継続することができるように取り組んでいく計画です。

持続可能な支援への取り組み
豪雨災害支援募金を通じては、子どもたちの教育支援とあわせて生活物資の支援を行なっています。
子どもたちの多くが豪雨災害を経験していますが、今年は災害がなく、落ち着いて生活を送ることができたことに安堵しています。
しかし、物価の高騰が続く中、天候不順の影響で食料品価格の上昇が続き、人々の生活は容易ではありません。
そんな中、ケーララ州では財政難により、ホームレスや土地を持たない人向けの安全な住居の建設など、さまざまな公共福祉事業が中断され、困難に直面する人々がいることが伝えられています。

インドの地には異なる言語や多様な文化が息づいていますが、それ故に社会福祉制度は複雑な課題を抱えており、政府だけではカバーしきれない部分があります。
このギャップを埋めるために、地域社会に根差した多くの自主的な取り組みが展開されています。
古来より続く布施の文化はそのひとつであり、皆様の温かいお気持ちからのご支援は、何よりも強固な支えとなっています。
気候変動など目まぐるしく変化する社会の中でも、脈々と受け継がれる文化に学びながら、社会の平和と繁栄を目指して、引き続き草の根の支援活動を行なっていく計画です。

いつも温かいご支援をいただき、心より御礼申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

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