インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अहं हि सर्वयज्ञानां
ahaṁ hi sarvayajñānāṁ
アハン ヒ サルヴァヤジュニャーナーン
なぜなら、私はすべての祭祀の
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[〜は、〜が]私
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
sarvayajñānām【男性・複数・属格 sarvayajña】[〜の、〜にとって]あらゆる祭り 【複数】一切の祭式
भोक्ता च प्रभुर् एव च ।
bhoktā ca prabhur eva ca |
ボークター チャ プラブル エーヴァ チャ
享受者であり、また主宰者でもある
bhoktā【男性・単数・主格 bhoktṛ】[〜は、〜が]享受者、食する者;使用者、所有者、(快楽・苦痛の)経験者;支配者、王
ca【接続詞】そして、また、〜と
prabhus【男性・単数・主格 prabhu】[〜は、〜が]主人、支配者、王;夫 【形容詞】優れた;力の強い;(従格)より力の強い、(属格)を支配する;〜に匹敵した
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ca【接続詞】そして、また、〜と
न तु माम् अभिजानन्ति
na tu mām abhijānanti
ナ トゥ マーム アビジャーナンティ
しかし、彼らは私を知らない
na【否定辞】〜でない
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
abhijānanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 abhi√jñā】[彼らは〜、それらは〜]了解する、悟る、知る;(対格)を(対格)と認める・見なす;記憶する
तत्त्वेनातश् च्यवन्ति ते ॥
tattvenātaś cyavanti te ||
タットヴェーナータシュ チヤヴァンティ テー
真理をもって、それ故に彼らは堕ちる
tattvena【中性・単数・具格 tattva】[〜によって、〜をもって](それなること)、真の本質、真実の本性、真理、実在
atas【副詞】ここから、この時から、この故に、それ故に
cyavanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √cyu】[彼らは〜、それらは〜]揺れ動く、動く;(従格)より去る・逸れる;(従格)を奪取される、喪失する;消失する、滅ぶ、死す;不足する;(従格)より落ちる;壊滅させられる;(低い家系に)沈淪する;(徳性上)堕落する;活動を開始させる、動かす
te【男性・複数・主格、指示代名詞 tad】[〜らは、〜らが]それ、あれ、彼
अहं हि सर्वयज्ञानां भोक्ता च प्रभुरेव च ।
न तु मामभिजानन्ति तत्त्वेनातश्च्यवन्ति ते ॥२४॥
ahaṁ hi sarvayajñānāṁ bhoktā ca prabhureva ca |
na tu māmabhijānanti tattvenātaścyavanti te ||24||
なぜなら、私はすべての祭祀の享受者であり、また主宰者であるから。
しかし、彼らは真に私を知らない。それ故に、彼らは(輪廻に)堕ちるのである。
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