スピリチュアルインド雑貨SitaRama

雑記帳

クリシュナ神と馬の悪魔

クリシュナ神の至高の教えは、私たちの人生を美しく豊かな光で満たす神秘の力を秘めています。
その比類なき美しさを讃えるように、クリシュナ神には「美しい髪をもつ者」を意味する「ケーシャヴァ」という別名があります。
このケーシャヴァという別名は、クリシュナ神の麗しさを示すだけでなく、「ケーシーという悪魔を倒した者」という勇ましい意味を持ち合わる御名でもあります。

ケーシーとは、クリシュナ神によって滅ぼされるという予言に怯えたカンサ王が送り込んだ、馬の姿をした悪魔でした。
この恐ろしき存在は、幼いクリシュナ神が暮らすゴークラの地に巨大な馬として姿を現し、その地に大混乱をもたらします。
しかし、クリシュナ神は臆することなくケーシーと対峙し、自らの腕をケーシーの口に突き刺すと、窒息させることでケーシーを打ち倒しました。

この神話は、私たちの内なるエゴとの闘いを象徴していると解釈されることがあります。
ケーシーという巨大な恐ろしい馬の悪魔は、制御されないエゴの膨張を示しています。
馬は強さの象徴であるように、私たちの内なる力を示すものであると同時に、それがもたらす危険性を示唆するものでもあります。

そんな馬の口には、棒状の馬具であるハミがはめられていることがあります。
ハミの両端には手綱が結ばれており、この手綱を用いて指示を伝えることによって馬を制御することができるといわれます。

クリシュナ神は、ケーシーの口に腕を入れてその恐ろしい力を制御しました。
これは、私たちが自らの言葉を慎重に選び、内なる感情や思考を制御することの重要性を伝えています。
自分を得意げに誇ったり、他者を見下し批判したり、その過程で膨れ上がるエゴは、時として私たちに困難をもたらします。
クリシュナ神とケーシーの闘いは、こうした傾向をうまく制御する必要があることを明確に伝えています。

このために、私たちは日々においてクリシュナ神を想い、その聖名を唱えることができます。
それは、ナーマスマラナといわれる霊性修行であり、内なる力をもっとも美しい形で用いるための術を身につける貴重な修練でもあります。

こうした努力により、私たちは自らが持つ力を正しく導き、より豊かな喜びが溢れる人生を歩むことができるはずです。
この教えを心に刻み、日々において実践することで、やがて究極の境地に辿り着くことができるに違いありません。

(文章:ひるま)

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

CATEGORY

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP