第19回アンナダーナにお気持ちを寄せていただきました皆さま、本当にありがとうございます。今回は寺院にて、滞りなく無事に終えることができました。
ディーワーリー祭を終えた北インドでは、大気汚染が深刻となっていました。経済の発展による影響だけでなく、ディーワーリー祭で使用される花火やクラッカーに始まり、この時期は冬に向けて焼き畑が行われるため、一年のうちでもとりわけ大気汚染が深刻となります。現在では焼き畑が終わり少し落ち着いたようですが、これから北インドは5度近くまで冷え込むこともあり、焚き火をして温まる習慣もあるため、まだまだ大気汚染が続く時となります。
寺院での実施では、アンナダーナの噂を聞き、毎回たくさんの方々が集まります。周囲まで香り立つギーを使用しているせいもあるようですが、案内等を掲示しなくても、寺院の近所の方たち、近くにある貧しいコミュニティの方たち、その子どもたちなど、アンナダーナの日はいつも寺院が賑やかになります。
特に多いのが、デリーに出稼ぎに来ている労働者の方たちです。労働者の方々は、家族や故郷を離れ、環境の悪いデリーで大変な労働を行う人々も少なくありません。小さな子どもをサリーに巻きつけて背負い、建設現場で働く女性を見かけることもあります。食事を満足に取れない人々も多いようですが、アンナダーナの温かく美味しい食事を通じて、険しい表情の中に穏やかな表情を一瞬でも目にすると、こちらの心も温まります。
いつものように、朝から準備が始まります。すっかり朝晩の気温が下がり、夏場は苦行のようだった火を使う調理も、心地よく進めることができます。
今回は12時半頃に配給がスタートしました。インドのお昼は2時頃のところも多く、配り始めは穏やかです。
1時を過ぎ2時頃になると、いつも行列となります。
小さな子どもたちの姿も多く目にします。
一人でも多くの人が、自分自身の周囲を見つめることで、穏やかな社会が生まれることを実感します。苦悩は自己への執着心から生まれるともいわれますが、本当に、自分の問題ばかりを見つめていると苦しくなります。他を想う過程でその執着心が減り、自分自身の内をかき乱す苦悩が消える時、心には平安が生まれます。他を想うことは、究極の霊性修行なのだといつも気づかされています。
次回は、病院でのアンナダーナを予定しています。次回も温かいご協力のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
アンナダーナを通じ、皆様にも大きな恩寵がありますように。
(スタッフ:ひるま)
コメント