एषा ते ऽभिहिता सांख्ये
eṣā te 'bhihitā sāṁkhye
エーシャー テー ビヒター サンキエー
理論的方法(サーンキヤ)におけるこれがあなたに語られた
eṣā【女性・単数・主格、指示代名詞 etad】これが、これは
te【単数・為格、二人称代名詞 tvad】あなたに
abhihitā【女性・単数・主格、過去受動分詞 abhi√dhā】言われた、話しかけられた;表明された;名付けられた
sāṁkhye【男性・単数・処格】数に関係することにおいて;理論・理論的方法・理知的方法において;サーンキヤ哲学において
※サーンキヤは、「数に関する、数え上げる」等の意をもち、後に、世界形式の諸原理を枚挙し、これを説明する思想体系の名称となった。マハーバーラタでは、後の純粋で、真正なサーンキヤ派の理論について、ほんの断片的な知識しか与えておらず、したがってギーターでは、概ね「理知的、理論的方法」といったほどの意味と解してよい(鎧淳注)。
बुद्धिर् योगे त्विमां शृणु ।
buddhir yoge tvimāṁ śṛṇu |
ブッディル ヨーゲー トヴィマーン シュリヌ
知性が。しかし、実修(ヨーガ)におけるこれを聞け
buddhis【女性・単数・主格】知能、理解力、理性、知性、精神;識別、判断;沈着、機知;知覚;会得;意見、見解;信仰、確信;想定
yoge【男性・単数・処格】修習において、勤修において、勤行において、修行において、実修において、実践において
※yogaは、「サーンキヤ」と対で出る時は、「行為のヨーガ」(karma-yoga)を意味する(上村勝彦注)。
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
imām【女性・単数・対格、指示代名詞 idam】これを
śṛṇu【二人称・単数・パラスマイパダ・命令法 √śru】[あなたは]聞け、聴け、学べ
बुद्ध्या युक्तो यया पार्थ
buddhyā yukto yayā pārtha
ブッディヤー ユクトー ヤヤー パールタ
知性に専心すれば、アルジュナよ
buddhyā【女性・単数・具格】理性によって、知性によって
yuktas【男性・単数・主格、過去受動分詞 √yuj】くびき(軛)につながれた、(処格)に従事した、〜に専心した;(具格)に忙殺された、〜に専念した;(処格)に熱中した;集中した
yayā【女性・単数・具格、関係代名詞 yad】それによって(by which)
pārtha【男性・単数・呼格】プリターの息子よ。アルジュナのこと。
कर्मबन्धं प्रहास्यसि ॥
karmabandhaṁ prahāsyasi ||
カルマバンダン プラハースヤシ
あなたは業(カルマ)の束縛を捨て去るだろう
karma【中性】行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業
bandham【男性・単数・対格】束縛を;捕獲を;禁固を、投獄を、監禁を;阻止を、抑止を
→karmabandham【男性・単数・対格、限定複合語】行為の束縛を、業(カルマ)の束縛を
prahāsyasi【二人称・単数・パラスマイパダ・未来 pra√hā】[あなたは〜だろう]去る;見捨てる、断念する、放棄する、(義務に)違背する、(約束を)破る;投げる、ほうる、やむ、消え去る
एषा ते ऽभिहिता सांख्ये बुद्धिर् योगे त्विमां शृणु ।
बुद्ध्या युक्तो यया पार्थ कर्मबन्धं प्रहास्यसि ॥ ३९ ॥
eṣā te 'bhihitā sāṁkhye buddhir yoge tvimāṁ śṛṇu |
buddhyā yukto yayā pārtha karmabandhaṁ prahāsyasi || 39 ||
今まで、理論的知性があなたに語られたが、次に実修(ヨーガ)による知性を聞きなさい。
アルジュナよ、その知性に専心すれば、あなたは業(カルマ)の束縛から離れるだろう。
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