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雑記帳

アヒンサーが生む平和

「非暴力、不殺生」を意味するアヒンサーという言葉は、ガンジーによってインドの解放運動の中で用いられ、その思想はこの世界の中でも広く知られています。ヨーガの世界においても、パタンジャリが示したヨーガの八支則の中において一番初めに位置づけられている、とても重要な教えの一つです。
行いをもっての暴力はもちろんのこと、言葉、そして想いの暴力さえも、他に向けられてはならないとアヒンサーの教えは説かれます。また、全ての否定的な行いや言葉、想いを肯定的なものへと、そして、暴力や憎しみを愛へと変えることでもあると人々は言います。他のものだけではなく、自分に対しても、アヒンサーは行われるべきものです。
アヒンサーを徹底する修行者が深い森の中で猛獣に出会っても、猛獣は修行僧を襲うことはしなかったという、古い言い伝えが残されています。心の中にある怒りや憎しみ、そういった感情の引き金となり得る想いさえも捨てられた時、そこでは、あらゆる敵対や暴力、否定的な想いが静かに消えていくと言います。揺るがない修行僧の非暴力・不殺生が生み出す平和な空間の中では、猛獣すらその手を出すことを止めてしまうのです。
ヨーガを行う人々と共有する空間が何にも増して穏やかであり、恐れや不安を感じないのは、きっとその磨かれた内なる平穏が生み出す雰囲気にあるのだと感じます。「平和を生み出すのはあなたです。ヨーガを行い、あなた自身が平和の源でありなさい。」そう語るスワミジの澄み切った目、その奥にある深い心と、大きな包容力。怒りや憎しみという感情を抱くだけではなく、何かを否定することすらできないその空間には、愛と優しさというものしか存在することはできない、そんな感覚に包まれたのを覚えています。
現在という瞬間の中に幸せを見出し、自分自身の考えや行動に十分に気づくというヨーガの行い、その不断の努力の中で、非暴力、不殺生は生み出されていきます。行い、言葉、想いの中で私たちが行うアヒンサーから生み出される意識が、いつしかバイブレーションのように広まり、私たち自身を取り巻く社会、そしてこの地球全体に平和をもたらすことを今日も願っています。
(文章:ひるま)

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