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雑記帳

人生の秘密を守ること

ラーマ神に倒された10の頭を持つラーヴァナは、羅刹王として近寄りがたい存在でありながら、尊敬に値する比類なき知識を持っていたことで知られます。
その価値ある知識が失われることのないよう、ラーマ神は弟のラクシュマナにその知識を受け継ぐことを望みました。
そして、ラーヴァナは死の間際、ラクシュマナに成功した人生を送るための秘訣を授けます。

善は急げ」から「すべてを尊ぶ心」と続くその教えは、今を生きる私たちにも明るい導きを示すものです。
このラーヴァナが示した教えには、最後となる三つ目の秘訣があります。
それは「人生の秘密を決して明かしてはならない」というものでした。

かつて、ラーヴァナは弟のヴィビーシャナに、厳しい苦行を通じて得た不死の甘露を自らの臍に秘めていることを打ち明けたことがあります。
ヴィビーシャナはラーヴァナの弟として羅刹でありながら、ダルマを重んじる清らかな心の持ち主でした。
ヴィビーシャナは後に、ラーマ神の妃であるシーター女神を誘拐した兄のラーヴァナを非難し、ラーマ神にラーヴァナの秘密を漏らします。
その結果、ラーヴァナはラーマ神に臍を矢で射抜かれ、命を落とすことになりました。

人生の秘密を守るということは、私たちが悟りという究極の目的を成し遂げる上で重要となる秘訣です。
この教えはさまざまに解釈されますが、そのひとつは、自分自身の内なる聖域を守ることの大切さを示しています。

自分にとって重要な人生の一部を明かすことは、無意識のうちに己惚や執着を生み出す危険を孕むものです。
それは、霊的な成長に不可欠な内面の成熟が生まれる聖域を脅かすものに他ありません。
ラーヴァナが自らの無敵さを誇示することで強欲になり、破滅の道を突き進んでいったことは、その教訓を如実に示しています。

悟りは、他人の評価や承認を必要とするものではなく、内面の成熟によってのみ達成されるものです。
ラーヴァナの教えは、その歩みを守ることで育まれる内面の強さこそ、悟りの道を突き進む力を与えてくれるものであるということを伝えています。

真の成功は、内面の探求から生まれます。
私たちをその探求へと導くラーヴァナの教えをもとに、内に秘められた宝を大切に守りながら日々を生きることで、究極の成功を遂げることができるはずです。

(文章:ひるま)

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