インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अधिभूतं क्षरो भावः
adhibhūtaṁ kṣaro bhāvaḥ
アディブータン クシャロー バーヴァハ
最高の存在とは、変わりやすい存在である
adhibhūtam【中性・単数・主格 adhibhūta】[〜は、〜が](行為者の行動する)限界・目的;至上の霊
kṣaras【男性・単数・主格 kṣara】過ぎ去る、消滅する、変わりやすい
bhāvas【男性・単数・主格 bhāva】[〜は、〜が]生成すること、生起すること、起こること;(―゜)に変わること、(処格)に変化すること;在ること、存在;永続、存続;〜である状態;あること・成ること;振る舞い、行状;状態、状況;階級、地位
पुरुषश्चाधिदैवतम् ।
puruṣaścādhidaivatam |
プルシャシュチャーディダイヴァタム
そして、プルシャが最高の神格である
puruṣas【男性・単数・主格 puruṣa】[〜は、〜が]人;人間;霊魂;個人の本体、普遍的霊魂、最高精神
ca【接続詞】そして、また、〜と
adhidaivatam【男性・単数・主格 adhidaivata】[〜は、〜が]最高神;守護神
अधियज्ञो ऽहम् एवात्र
adhiyajño 'ham evātra
アディヤジュニョー ハム エーヴァートラ
最高の祭祀とは、この私自身である
adhiyajñas【男性・単数・主格 adhiyajña】[〜は、〜が]最高の供犠 【形容詞】供犠に関する
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[〜は、〜が]私
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
atra【副詞】ここに、この場所に、この点において;その際、その時に
देहे देहभृतां वर ॥
dehe dehabhṛtāṁ vara ||
デーヘー デーハブリターン ヴァラ
身体において、アルジュナよ
dehe【中性・単数・処格 deha】[〜において、〜のなかで]身体;塊;形;型;大きさ、かさ(嵩);人、個人;形または姿を持つもの
dehabhṛtām【男性・複数・属格 dehabhṛt】[〜らの、〜らにとって]身体を所有する(シヴァ神) 【男性名詞】有形の生物、人間
vara【男性・単数・呼格 vara】[〜よ]〜の中で最善の・最も精選された・最もすぐれた・最も美しい;〜より一層よい、〜よりすぐれた;〜の中で一層よい、〜の中でよりすぐれた
→dehabhṛtāṁ vara:生類の最上者(アルジュナの別名)
अधिभूतं क्षरो भावः पुरुषश्चाधिदैवतम् ।
अधियज्ञोऽहमेवात्र देहे देहभृतां वर ॥४॥
adhibhūtaṁ kṣaro bhāvaḥ puruṣaścādhidaivatam |
adhiyajño'hamevātra dehe dehabhṛtāṁ vara ||4||
最高の存在とは、可滅の存在である。そして、プルシャが最高の神格である。
最高の祭祀とは、この身体における私自身である。アルジュナよ。
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