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雑記帳

遍在する女神の力

季節が移り変わる時、インドでは大自然を動かす力である女神たちへの祈りが捧げられます。
その祈りは9日間に渡り、ナヴァラートリと呼ばれ盛大な祝福が行われる時です。
9日間のその祈りの中で礼拝される女神たちには、ドゥルガー女神の9つの姿があります。
美しさから恐ろしさまで、多様な姿を見せるドゥルガー女神は、移り変わる人生の中で、さまざまな出来事に揺れ動く私たちに教えを示します。

ドゥルガー女神の9つの姿は、9日間のナヴァラートリにおいて1夜ずつ礼拝されます。
その中に、7番目の夜に礼拝されるカーララートリー女神と、8番目の夜に礼拝されるマハーガウリー女神がいます。
カーララートリーは「黒い夜」を意味する一方で、マハーガウリーは「真の白さ」を意味します。
その対照的な姿には、真っ暗な夜空で白く輝く満月のような美しさを垣間見、欠けることのない女神の偉大な力に気づかされます。

カーララートリー女神は、凶悪な力との戦いの中で、おぞましい姿となって現れます。
その戦いは、私たちの内なる世界において繰り広げられる戦いでもあります。
私たちは、移り変わる時の中で心を乱され、沸き起こる欲望を通じてさまざまな困難を経験します。
その中でダルマの道を外れ、深い暗闇を経験することも少なくありません。
そこに現れるカーララートリー女神は、恐ろしいほどに荒れ狂う姿を見せるも、苦しみを破壊する偉大な力を象徴しています。

マハーガウリー女神は、身体に土や埃が山積するほどの長い間、シヴァ神への苦行を行ったことで知られます。
その姿を見かねたシヴァ神は、女神の身体をガンジス川の聖水で洗い流しました。
そうして清らかに輝く白さを得た女神は、苦行や自己犠牲を通じた、純潔や清浄の象徴といわれます。
私たちの心が定まり、ダルマの道に従う時、そこで得られる清らかな喜びを見るようです。

大自然を動かす力だけでなく、人生を歩む私たちを突き動かすその力は、女神として崇められてきました。
深い暗闇の憂いの中でも、明るい光に満ちた喜びの中でも、そこには常に女神の恩寵があることを忘れてはなりません。
成功の中だけでなく、失意のときにこそ、そんな女神の恩寵に気づいていられれば、私たちはより豊かな道を突き進むことができるはずです。

(文章:ひるま)

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