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雑記帳

バドラー女神の恵み

財宝の神として崇められるクベーラ神は、魔王のラーヴァナと異母兄弟にあたり、鬼神であるヤクシャの主とされます。
そんなクベーラ神が財宝の神として崇められるようになったのは、シヴァ神へ熱心な苦行を行ったことに理由があるとされます。
そして、クベーラ神が財宝の神としての地位を得たのは、一年の大吉日といわれるアクシャヤ・トリティーヤーであったと伝えられます。

そんなクベーラ神の妻として崇められるのが、バドラー女神です。
バドラー女神は、カウベーリーやリッディといった別の名前で崇められることもありますが、その名前には、幸福や繁栄といった意味があります。
幸運を授けてくれるバドラー女神は、狩りの女神として崇められてきた存在であり、やがてクベーラ神の妃になったと信じられます。

バドラー女神は、シヴァ神が世界を救うために飲み込んだ猛毒ハラーハラの一部を飲んだと信じられる女神でもあります。
猛毒ハラーハラは、強欲や執着、嫉妬や愛憎、怒気や慢心といった、私たちの心から生まれる好ましくない質に例えられ、悪きカルマを象徴するものとして捉えられてきました。

私たちが日々を生きる中では、さまざまな働きから多くの豊かさが生まれています。
それは、住居や食事、家族や子孫、衣服や宝石、それだけでなく、知識や意力、勝利や成功、幸せや喜びといったものも豊かさのあらわれです。
人生を営む上で不可欠なこれらの豊かさを求める中では、限りなく肥大していく飽くなき欲望によって、悪きカルマを生み出してしまうことが少なくありません。

狩りの女神であり、猛毒を飲み込んだバドラー女神の礼拝を通じては、こうした自分自身の悪きカルマを浄化する恩寵が注がれると信じられます。
そんなバドラー女神と共にあるクベーラ神を礼拝する時、私たちの日々の働きは正しいものとなり、真の豊かさを築くことができるはずです。
その歩みの中で、不滅である自分自身の本質に気づくことができれば、限りのない豊かさを享受することができるに違いありません。

(文章:ひるま)

参照:Bhadra | Mata Bhadra | Goddess of the Hunt

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