スピリチュアルインド雑貨SitaRama

雑記帳

結合が生み出すもの

シヴァ神は、破壊神でありながら愛と慈悲の象徴である、強く暖かみのある神の一人です。それ故、どんな時も女性たちの憧れとして理想の存在であり続け、多くの人々の心を惹きつけてきました。
シュラーヴァナ月の月曜日は、シヴァ神に捧げられるソーマヴァーラ・ヴラタという行いが熱心に執り行われます。女性たちは夫の幸せと健康を願い、そして家庭の繁栄のために、シヴァ神を思い真摯な祈りや断食を努めます。家族を思うインドの女性たちの強さには、どんな時も感服させられるばかりでした。
男神と女神が一体となり、調和を成した姿で描かれることが多くあるインドの神々において、シヴァ神はその一体と調和をとりわけ強く示しながら存在しています。男根(リンガム)と女性器(ヨーニ)との結合を内側から描いたシヴァリンガムが、その象徴です。
サーンキャ哲学に言われる、プルシャ(精神:男性原理)とプラクリティ(物質:女性原理)の結合によって世界が生まれることを象徴するシヴァリンガムは、至高の存在を意味しています。その世界の内において目覚める永遠の意識が、悟りであり、真実との一体だからです。
私たちがこの世界に生じたことにより達成するべくものは、その永遠の意識であり、目覚めに他ありません。瞑想や祈り、ジャパの実践は、世界の内を見る目を育み、生じる現象の中に本質を見つける力を養います。精神性を歩む道において強く説かれることです。
そんな中で、古くからの伝統が生きるインドの多くの家庭では、自己犠牲とも言われるような、どっしりと強い男性の支えと、女性たちの献身的な行いが重なり、確かな調和と平安が生み出されていることを、度々目にしてきました。自我が小さくなったその行いの中で得られる気づきは、どんなものよりも人々を大きな愛に包み込み、一体性を育んでいくことを、強く見せられたように思います。
伝統に基づくさまざまな行いには、決して変わることのない真実への道筋が記されています。日々の一瞬一瞬に、こうしてここに生まれたことの意味が存在している事実を、叡智が優しく気づかせているようです。シュラーヴァナ月も後半となりました。皆さまにとっても、多くの気づきに満ちた時になりますことを、心よりお祈りしております。
(文章:ひるま)

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

CATEGORY

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP