インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
यत्रोपरमते चित्तं
yatroparamate cittaṁ
ヤットローパラマテー チッタン
そこに、心が静まり
yatra【副詞】そこに、その場所に;そこへ;その場合に、もし〜ならば;その時;それにつき;〜するために;〜とは
uparamate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 upa√ram】[彼は〜、それは〜]立ち止まっている、休息する;活動をやめる、静止する、中止する、諦める
cittam【中性・単数・主格 citta】[〜は、〜が]注意;思考、思想;目的、意志;精神、心、知性、理性
निरुद्धं योगसेवया ।
niruddhaṁ yogasevayā |
ニルッダン ヨーガセーヴァヤー
ヨーガの修練によって、抑制され
niruddham【中性・単数・主格 niruddha(ni√rudhの過去受動分詞】(手に)握られた;覆われた、隠された;〜で満たされた;抑制された
yoga【男性】ヨーガ、精神の集中、組織的な超脱法、瞑想、静慮、心統一
sevayā【女性・単数・具格 sevā】[〜によって、〜をもって]〜へしばしば通うこと;訪問;奉仕;敬礼、崇拝;〜に対する敬意;〜に対する溺愛、専念、実践、使用、慣れ親しむこと、頻繁に楽しむこと
→yogasevayā【女性・単数・具格、限定複合語 yogasevā】[〜によって、〜をもって]瞑想の実行、ヨーガの修練
यत्र चैवात्मना ऽत्मानं
yatra caivātmanā 'tmānaṁ
そこに、アートマンによって、アートマンを
yatra【副詞】そこに、その場所に;そこへ;その場合に、もし〜ならば;その時;それにつき;〜するために;〜とは
ca【接続詞】そして、また、〜と
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ātmanā【男性・単数・具格 ātman】[〜によって、〜をもって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[〜に、〜を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
पश्यन्न् आत्मनि तुष्यति ॥
paśyann ātmani tuṣyati ||
パッシャン アートマニ トュッシャティ
見出し、アートマンにおいて満足し
paśyan【男性・単数・主格・現在分詞 √paś】[〜している]見る;眺める;観察する、注意する;凝視する、傍観する;経験する、獲得する;見出す;考察する、思量する;心眼で見る、発見する;予知する、予見する
ātmani【男性・単数・処格 ātman】[〜において、〜のなかで]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
tuṣyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √tuṣ】[彼は〜、それは〜]鎮まる;〜にて満足させられる、〜にて悦ばされる、〜にて悦ぶ;満足させる
यत्रोपरमते चित्तं निरुद्धं योगसेवया ।
यत्र चैवात्मनाऽत्मानं पश्यन्नात्मनि तुष्यति ॥२०॥
yatroparamate cittaṁ niruddhaṁ yogasevayā |
yatra caivātmanā'tmānaṁ paśyannātmani tuṣyati ||20||
そこにおいて、ヨーガの修練によって抑制された心は静まり、
またアートマンによって、アートマンを見出し、アートマンに満足し、
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