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雑記帳

聴聞の時

神聖な4ヶ月間であるチャトゥルマーサ、なかでもとりわけ神聖とされる始めのひと月であるシュラーヴァナ月が始まりました。人々は菜食となり、瞑想を行い、シヴァ神を崇め、自身の浄化と共に神聖な行いを努めます。モンスーンと共に始まるこのシュラーヴァナ月は、酷暑期が終わり、恵みの雨がもたらされる吉兆な時でもあります。
こうして移り変わるインドの暦と季節、そしてそれに伴う祝祭の数々は、私たちの心と身体に深い関わりを持ち合わせています。このチャトゥルマーサの始まりは太陽が南に回帰を始めるダクシナーヤナにあたり、陽射しは弱まると共に、夜は長くなり、冷たい月の影響が大きく出てくる時と言われます。恵みの雨の一方で、人々の心に影響を与えるとされる月が大きく作用することで、私たちの心は、落ち着かないものとなると言われたことがありました。
そうして迎えるシュラーヴァナ月の「シュラヴァナ」は「聴聞」を意味します。師を讃えるグル・プールニマーに始まるこのひと月は、まず師の教えを拝聴することに始まり、その教えによって自身の心の安定が生み出す修練の時です。
さまざまに沸き起こる感情や思考の中で、神とも言われるグルの言葉を耳にする時、それがとても身近なものであるからこそ、心は落ち着き、大きな平安がもたらされる感覚がより明確に伝わります。師の教えにただ耳を傾け、そして静かに心を定め、何度も何度もその教えを反芻しながら、自身の内を神聖なものに満たす歩みのようなものかもしれません。季節の大きな変化の時、落ち着かない心身だからこそ、そこで得る安定をより強く感じることもありました。
インドに溢れる数多くの祝祭は、その多くが、自分自身を浄化し、清めることに深い意味を持ち合わせています。大きな祝祭が続くこれからの時、まずは偉大な叡智に耳を傾け、自身の内を神聖さで満たす時を迎えています。
自分自身を育むあらゆるもの一つ一つに意識を集中させ、それが何を語るのか、深い気づきと共に向き合うことで、心身は落ち着き、その静寂の中で本質へと近づくことができるに違いありません。このシュラーヴァナのひと月を、今年も大切に過ごしたいと感じています。
(文章:ひるま)

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