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雑記帳

カーマデーヴァとオウムの教え

草木が豊かに生い茂り、世界が明るい光に包まれる春の季節。
インドでは色鮮やかな喜びが満ちるホーリー・フェスティバルが祝福される時です。
このホーリー・フェスティバルは、愛や欲望の神であるカーマデーヴァを讃える祝祭でもあります。

カーマデーヴァは春の神格であるヴァサンタを親友に持ち、その力は春の季節に盛んになると伝えられます。
冬の暗闇を追い払うカーマデーヴァは、世界に生命や繁栄を呼び覚ますとともに、生きる喜びをもたらすかけがえのない存在です。
そんなカーマデーヴァが乗り物とするのが美しい色彩を持つオウムです。

華やかで魅力的な外見を持つオウムは、生きとし生けるものの情熱や活力の象徴とみなされます。
また、オウムが人の言葉を真似る能力は、社会性や強い絆を築く能力の象徴とされ、豊かな愛情を示すものと捉えられます。
そんなオームを乗り物とするカーマデーヴァは、芽吹きを迎える春という再生の季節の中で、真の愛の価値を私たちに語りかけます。

かつて、カーマデーヴァはシヴァ神とパールヴァティー女神を結びつけるために、自らを犠牲にし、灰と化しました。
一説に、そんなカーマデーヴァが形のない姿で蘇ったのがホーリー・フェスティバルであると伝えられます。
これは、神聖な結合や霊的な進歩のために肉体的な欲望を犠牲にする必要があるという教えを示す一方で、愛がそのもっとも純粋な形において物質的な境界を超える時、それは永遠になるという教えを示しているとされます。

オウムをはじめとする鳥は、神々の使者や乗り物として天と地を結びつける役割を担い、その力は深く尊ばれています。
カーマデーヴァが乗るオウムは、精神と物質を繋ぐ架け橋として、その役割を鮮やかに際立たせます。

こうしてオウムとともに霊的な真理を伝えるカーマデーヴァは、人間の精神を目覚めさせ、神聖な意識へと導く真の愛を描きます。
カーマデーヴァを崇めることで、私たちは生まれ持った肉体の中で与えられた人生を彩り、喜びとともに霊的な進歩を続けることができるはずです。

(文章:ひるま)

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