人々に多くの試練を与える存在として知られるシャニ神(土星)は、真っ黒な姿をしています。一説に、スーリヤ神(太陽神)と結婚をしたサンジュニャーは、スーリヤ神の強すぎる熱に耐えられず、自分自身の影(チャーヤー)を残し、スーリヤ神のもとを離れました。この影であるチャーヤーとの間にできた子どもがシャニ神であるといわれます。また、チャーヤーはシヴァ神への強い信仰から、シャニ神を身ごもっている間にも厳しい苦行を続け、食事を怠ることもありました。この苦行が、シャニ神を真っ黒にしたといわれています。
そんなシャニ神を礼拝する際には、黒い服を着用し、黒いものを捧げることが勧められます。礼拝は土曜日に、神像やヤントラ、絵を用いて行います。
【礼拝の手順】
・身を清めた後、シャニ神の神像やヤントラ、絵の前に座ります。
・サンダルウッド・ペーストを、神像やヤントラ、絵に塗布します。
・お花を捧げます。
・お香を焚き、香りと煙を捧げます。
・蝋燭やオイルランプ等に灯りを灯します。
・供物を捧げます。
・シャニ神のマントラ「オーム シャム シャネーシュチャラーヤ ナマハ」を108回唱えます。
・マントラを唱えた後、心を穏やかにし、しばらくの間、瞑想を行います。
シャニ神を礼拝する際には、以下のような黒いものを供物として捧げることが勧められます。オイルはシャニ神に注ぎます。
・ウラド豆
・黒ゴマ
・マスタードオイル
・セサミオイル
シャニ神は、ハヌマーン神の帰依者にはいかなる悪影響ももたらさないと約束をしたことから、土曜日にハヌマーン神を礼拝することも勧められます。シャニ神とハヌマーン神の関係についての神話をこちらでご紹介しています。
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