新しい一年が始まりました。新年を迎え、気持ちを新たに初詣へ行かれた方も多いことと思います。これからの一年が幸せであるように願いながら、さまざまな思いを抱かれたのではないでしょうか。神聖な場所を詣で、心を新たする瞬間は、日々の中で気持ちを引き締める大切な機会のように感じます。
インドでは、こうした神々に近づく行いが日常の中に溢れています。朝に身を清めた後、まずは神々へ近づき、礼拝を行うことから1日を始める人も少なくありません。礼拝は、寺院を訪れ行う人もいれば、家庭の祭壇で行う人、また、自分自身の心の中で行う人など、その方法はさまざまです。
こうした礼拝の主たる目的は、個々の魂を最高の魂と結びつけることにあります。神々を礼拝し瞑想することを意味する「ウパーサナー」という言葉には、「近くに座る」という意味があるように、その言葉を通じても、私たちが礼拝を行う意味が見えてきます。
礼拝によって神々に近づき、自分自身の内で神聖さを瞑想することは、崇高な意識を磨くことに他ありません。そうして能力を向上させ成長して行く時、願望の実現という何よりもの恩恵が授けられるはずです。
初詣で多くの人々が祈りを捧げるように、願望の実現のためには、はっきりとした目標を持つことが大切です。その行いは、誓願を意味する「サンカルパ」と呼ばれます。サンカルパは、自分自身の内で目標を明確にし、決意をすることで、その達成のための力を呼び覚ます瞑想でもあります。
少しの時間でも、日々の中で祈りの時間を持つことによって、私たちの意識は研ぎ澄まされていきます。そこで自分自身の決意を思考にし、言葉にし、行動に移すことで、目標への道はより明るく照らされるに違いありません。
この新年の時に抱いた思いを成就することができるように、日々のウパーサナーとサンカルパを実践していきたいと感じています。皆様にとっても、この一年が幸せで実りある年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
(文章:ひるま)
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